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2012年11月13日火曜日

FY表記による混乱

久しぶりのブログです。

経営に役立つネタを探しているのですが、自分で理解してブログに掲載できるネタが見つかりません。

そのような中、今日はタイトルのFY表記について考えてみたいと思います。

このFY表記によって多くの方が混乱しているように感じます。

FYとはFiscal Yearの略で日本語では会計年度と訳すことが多いことは書きました。

しかし、問題はFY2013やFY13と表記されたとき、いつからいつまでを表すかが明確でないということです。

個人的推測で明確な根拠があるわけではないのですが、FYという表記が日本国内で増えだしたのは、経営のグローバル化で、米国の会計基準を取り入れる企業が増え出した頃だと思います。

米国においても会計年度があり、会社により暦年(CY : Calendar Year)と会計年度が異なります。

しかし、米国政府の会計年度は10月から9月までです。

このため、FY2013と書いて、2012年10月から2013年9月までと言われてもあまり違和感はないと思います。

しかし、これを日本国内にそのまま当てはめると、多くの会社でFY2013は2012年4月から2013年3月までとなります。

さらに日本には、暦年を「年」、会計年度を「年度」と表記し、2012年度いうと2012年4月から2013年3月を表すことが多いです。

このことが、FY表記による混乱を助長していると思います。

さらに、頭の中でFY2013が2012年4月から2013年3月までだとわかっていても、経営資料中のFY2013やFY13という数字と2013年度が混乱してしまい、いつの数字かがわからなくなるという混乱も引き起こします。

また、最近ではFY2013と表記し、2013年4月から2014年3月までを表している企業も見かけます。

こうなるとますますFY表記の混乱を引き起こすことになると思います。

このような混乱の為なのか、最近ではFY表記をしない企業が増えているように感じます。

表記的には簡略で便利なFYですが、期間を取り違えられる可能性が高いことを考えると、賢明な処置かもしれません。

個人的には、会計士や税理士等の組織が定義を明確にし、世間一般に広く知らしめることによって、この混乱は収めることが出来るのはないかと思っています。

FY表記で混乱されていらっしゃる皆さんはどのように思われますか?


FYに関する関連記事

FY2013の意味

FYとは

JFY表記の薦め

FYの定義

2012年6月29日金曜日

孫子の兵法 まとめ


孫子は、兵法書でありながら、現代ビジネスにも応用できる内容となっています。

これは、孫子が戦争の勝敗を、事前準備で決している点と判断基準が深い人間考察に基づいているからだと考えられます。

孫子を単なる兵法書として読めば、現代のビジネスに応用できるところは少ないでしょうか。

しかし、孫子の根底にある、人間考察に基づく判断基準や戦争を始めるまでの事前準備の考え方、戦争中の判断基準などを深く読み取れば、現在ビジネスに応用できる部分が非常に多いことに気付くと思います。

今後の経営に生かすべく、これまでの内容をここにまとめました。

少しでもご参考になれば幸いです。

1.(始)計篇

2.作戦篇

3.謀攻篇

4.(軍)形篇

5.(兵)勢篇

6.虚実篇

7.軍争篇

8.九変篇

9.行軍篇

10.地形篇

11.九地篇

12.火攻篇

13.用間篇

それぞれの篇をクリックすると、それぞれの篇についての解説が表示されます。

2012年6月27日水曜日

孫子 上智

昔、殷の国が興ったとき、夏の国に伊摯がいた。

周の国が興ったとき、殷の国に呂牙がいた。

このように、明君賢将のみが優れた知能と決断力で、間者を使いこなし、大成功を収めている。

これこそが、戦争の要諦であり、全軍の拠り所なのである。

昔殷の国が、夏の国を滅ぼしたとき、夏の国には、優れた間者伊尹(いいん)がいました。


また同様に、周の国が殷の国を滅ぼしたとき、殷の国には優れた間者呂尚(りょしょう)がいました。


このように、大成功した君主、将軍の下には優れた間者がおり、この間者を使いこなしていたのです。


ビジネスに置き換えてみると、優れたリーダーの下には、優れた実務者がいるということでしょうか?


カリスマ性のあるリーダーと、淡々と実務をこなす優秀な参謀がいて、大成功するといえます。


鹿児島県の偉人でいえば、西郷隆盛公と大久保利通公の組み合わせは最適な組み合わせだったといえます。


大企業でいえば、ソニーの井深大氏と盛田昭夫氏、ホンダの本田宗一郎氏と藤沢武夫氏が有名なところでしょうか?


大成功した人の陰には、それを支える優秀な部下がいるということです。


さて、これで孫子の解説は終了です。


次回最終のまとめを行いたいと思います。

2012年6月25日月曜日

孫子 反間厚遇

敵軍を攻撃する際、敵の城を攻める際、敵兵を討たんとする際は、まず敵軍の守将(守りの要となる将軍)、その側近の者、取り次ぐ者、門番、従者の姓名を調べて、間者に探索させることが重要である。

もし敵軍の間者が自国内に潜入してきた際は、それを探し出し、懐柔し、自国の間者にする必要がある。

こうして、反間を採用するのである。

反間を用いて、郷間、内間を採用するのである。

そして、死間を送り込み、嘘の情報を流すのである。

こうすることで、生間は自分の任務を遂行できる。

君主は五間を熟知していなければならない。

五間を使いこなす要諦は、反間である。

反間を厚遇しなければならない。

ここでは、間者の用法について述べています。

孫子においては、情報収集と情報操作が重要な戦略となります。

戦わずして勝つには、あるいは自国軍の損害を最小に戦うためには、情報を収集し、敵軍の情報を操作する必要があります。

その際、最も重要なのが反間だといっています。

ビジネスに置き換えて考えると、市場の情報を収集するとともに、市場の世論を操作することも重要だといえます。

現在の市場でも、これは行われていることで、ヒット商品の陰に世論操作があることもあります。

消費者を騙す訳ではなく、新製品の優れた所を強調して、購買意欲を掻き立てる戦略です。

大企業向きの戦略です。

零細企業としては、如何に自社の技術が優れているかを理解してもらうことに注力すべきと思います。

2012年6月22日金曜日

孫子 間者の適性

全軍において、間者より親しきものはなく、報償は間者より厚きものはなく、秘密事は間者より秘密を知っているものはない。

知能、人格とも優れたものでなければ、間者を使いこなすことは不可能である。

神祇に厚くなければ、間者を使いこなすことは不可能である。

微妙な気配りが出来なければ、スパイ行動の成果を入手することは不可能である。

極めて繊細な問題である。

間者を用いないことはない。

万が一、間者が秘密を漏らすようなことがあれば、漏らしたものは当然、秘密を入手したものも殺すしかない。

孫子においては、間者の重要性が非常に高いことがうかがえます。

間者は、最も信頼できる者でなければなりません。

間者に対しては、最も厚遇しなければなりません。

間者にはきめ細やかな気配りが必要です。

そうしなければ、間者は存分に働いてくれないからです。

間者が裏切り、相手方の間者となれば、その損害は計り知れないものになります。

間者の心をしっかりと掴む必要があります。

また、万が一、間者が秘密を漏らすようなことがあれば、その秘密が拡散しないように、間者のみならず、秘密を知った人間まで殺すように書かれています。

現代ビジネスに置き換えて考えると、新製品開発の事前調査を行うものは、信頼がおけて、情報収集能力が長け、決して会社を裏切らない人間に任せる必要があるということです。

ここで、情報収集する人間が誤った情報を収集すれば、巨額の投資をした新製品が完成した際に、売れないという、目も当てられない結果を生み出すことになります。

情報収集する人間は有能で、信頼のおけるものに任せる必要があるということです。

2012年6月20日水曜日

孫子 五間

間者を用いるのに五種類の間者がいる。

郷間、内間、反間、死間、生間である。

五間を全て使いこなすことが重要である。

これを神紀という。

君主の宝である。

郷間とは、敵国の人間を間者として用いることである。

内間とは敵国の役人を間者として用いることである。

反間とは、敵国の間者を自国の間者として用いることである。

死間とは、デマなどを敵国国民に知らしめるための間者として用いることである。

生間とは、生還して敵国の情報を報告させるために用いることである。

ここでは、敵情をするための間者(スパイ)について述べています。

間者(スパイ)には五種類あり、それぞれを使いこなすことが重要であると述べています。

孫子においては、事前準備が重要であることから、間者(スパイ)による情報収集は大きな意味を持ちます。

そして、この情報収集の如何により戦争の勝敗が決するといっても過言ではありません。

この時代にあって、戦争における情報収集の重要性を述べている点で、孫子は優れた兵法書を言えると思います。

ビジネスに照らし合わせて考えれば、新製品開発において、事前に市場調査を行うことの重要性と同じだと思います。

大企業では、巨額の投資をして新製品開発を行うことがありますが、その方向性の正しさは、事前の市場調査の結果によります。

事前調査の結果が間違っていれば、優れた新製品が開発されても市場では売れないという結果になってしまいます。

孫子の兵法書における最重要項目は、事前調査を行い、客観的事実から、客観的判断を行うことだと思います。

2012年6月18日月曜日

孫子 敵情入手

いよいよここから用間篇です。

用間とは、スパイ活動、諜報活動のことです。

孫子曰く、戦争を始め、10万人の軍隊を擁し、千里先の敵国に遠征すれば、百姓の負担する金額や、公家の負担する金額は日に千金にもおよび、国内外が大騒ぎとなり、仕事ができなくなるものは70万個にも及ぶのである。

戦争は数年にもおよぶが、勝利は一日で決する。

それなのに、わずかなお金を惜しみ、敵情を調査しないのは、不仁の至りである。

軍隊の将軍には適さない。

主君の補佐役にも成れない。

戦争に勝つこともできないであろう。

明君賢将と言われる人が、戦争で勝ち続け、成功し、大衆の前に出てくるのは、情報を敵に先んじで知っているからである。

情報収集は、鬼神が入手するものではない。

自然現象で入手するわけではない。

経験によって入手するものでもない。

情報は必ず人の手によって入手するものである。

ここでも、戦争を開始することの負担の大きさを述べ、戦争を起こす前に事前調査をしっかり行うことが述べられています。

戦争では莫大なお金がかかるうえに、国民に大きな負担を強いることになります。

このため、戦争を開始する前に、敵国にスパイを送り込んで、しっかり調査することを勧めています。

そして、この調査は、神のお告げや、占いや、自らの勘と経験に基づくのではなく、人を送り込んで調査しなさいと言っています。

ここで重要なのは、人を送り込んで調査するということは、客観的事実に基づいて、客観的に判断するということです。

この判断に不確実なものや、根拠のないものを差し挟んではいけないということです。

この点は会社経営においても同じことが言えます。

客観的事実を積み上げて、客観的に判断する能力を身に着けたいと思います。

2012年6月17日日曜日

FYとは

FYとはFiscal Yearの略で日本語では会計年度ということは以前書きました。(FY2013の意味

インターネットで「FYとは」で検索すると上記の説明だけのものが多く、実際の期間について述べていないものが多くあります。

そして、FYとはで検索されるかたはFY2013がどの期間かを知りたくて検索する方がほとんどだと思います。

3月が決算期の場合、疑問点はFY2013が、2012年4月から2013年3月までなのか、2013年4月から2014年3月までなのかだと思います。

「FYとは」で検索すると、2013年4月から2014年3月までと2012年4月から2013年3月までとの両方の説明が有ります。

個人的調査結果と結論を以下に示します。

日本でFY表示を見かけるようになったのは、日本の大手企業が米国で株式を公開し始めた頃だと思います。

米国で株式を公開するためには、米国の会計基準に則って会計報告する必要があります。

この米国でFY2013というと、3月決算であれば2012年4月から2013年3月を表します。

また、9月決算であれば、2012年10月から2013年9月までとなります。

このため、日本での報告資料でもFY表記がCY(Caledar Year:暦年)と区別するために使用されるようになりました。

しかし、日本では2012年度(3月決算であれば、2012年4月から2013年3月)あるいは平成24年度(3月決算であれば平成24年4月から平成25年3月)が一般的であり、FY表記に1年のずれを感じてしまいます。

しかし、もともと英語から入ったFY表記なのですから、米国式にFY2013と表記した場合、2012年4月から2013年3月までと定義しないと、米国と日本で意味が異なってしまうことになります。

多くの人が、このことに違和感を感じていたと思います。

ところが、FYとは会計年度を表すということから、FY2013を2013年度と同義に使う企業が出てきました。

こうなると、FY2013がいつからいつまでなのか、わからなくなってしまいます。

このためでしょうか、最近の多くの企業の決算報告書をみると、FY2013の表記がほとんどなくなっているようです。

2013年3月期(2012年4月から2013年3月)や平成25年3月期(平成24年4月から平成25年3月)、2012年度(2012年4月から2013年3月)などの表記になっています。

日本人の感覚には2012年度(2012年4月から2013年3月)の方がなじみが深いためです。

インターネットで検索しても様々な説明があり、結局FY2013とはいつからいつまでなのか、わからなかったと記憶しています。

個人的結論は、FY2013は3月決算であれば、2012年4月から2013年3月までを表し、2013年4月から2014年3月までとするのは過ちだと思います。

JFY表記の薦めで書いていますが、2013年4月から2014年3月までを表すなら、JFY2013と表記すれば良いと思います。

FY表記による混乱や、FY表記による混乱回避法として、下記関連ページも併せて御覧いただければ幸いです。

FYに関する関連記事

FY2013の意味

FY表記によ る混乱

JFY表記の薦め

FYの定義

2012年6月15日金曜日

孫子 利合動利不合止

戦争に勝利し、敵国を奪い取っても、当初の目的を達成しなければ、その戦争は成功とはいえない。

このような状況を費留(費やした努力に対して得られるものが少ないこと)という。

優れた君主は目的達成を慮り、優れた将軍は目的達成を主とする。

有利でなければ戦争を起こさず、必ず得ることが出来る状況でなければ、用兵せず、どうしても戦わざるを得ない状況でなければ戦争をしない。

君主は自らの怒りをもって戦争を開始してはいけないし、将軍は自らの憤りをもって戦争をしてはいけない。

有利であれば動き、不利であれば止める。

怒りはいつしか喜びに、憤りはいつしか悦びに変わるかもしれないが、国が亡びたら復興することはないし、死んだ者は決して生き返らないのである。

だから、名君は戦争を慎み、名将は戦争を戒めるのである。

この考え、行動こそが国を安泰にし、軍を全うする道なのである。

ここでは、リーダーとしての重要な心得を示しています。

リーダーは己の怒りに任せて行動してはいけない。

リーダーは必ず勝てる有利な状況でなければ行動していはいけない。

なぜなら、国は一度滅びると、再興はできないし、戦争で死んでいった兵士たちは決して生き返らないからです。

戦争は、このような大きなリスクを背負って行うものだから、慎重の上にも慎重に判断する必要があると述べています。

これは、会社でも同じことが言えます。

会社は倒産すると多くの社員が路頭に彷徨うことになります。

これは、リーダーとして最もやってはいけないことだと思います。

リーダーの判断で勝負に出て、失敗したから倒産したでは済まないのです。

絶対に失敗しな状況を作り上げてからしか、勝負に出てはいけないということです。

また、リーダーは自分の怒りに任せて行動していはいけないという点も重要です。

リーダーは私利私欲を捨て、組織のため、あるいは世のため人のために行動すべきであると述べています。

リーダーとしての心得を端的に述べている部分だと思います。

2012年6月13日水曜日

孫子 火攻め、水攻め

攻撃に火攻めを用いるものは明晰な頭脳が必要である。

攻撃に水攻めを用いるものは強大な力が必要である。

水は敵の物資や戦力を分断することはできるが、物資や戦力を奪い取ることはできない。

戦争においては、火攻めや水攻めなど様々な戦略がありますが、孫子では水攻めより、火攻めの方が効果があるように書かれています。

火攻めは物資や戦力を奪うことが出来ますが、水攻めでは分断するにとどまるということです。

ここで学ぶべきは、各戦略において、必要とされる能力が異なるということではないでしょうか?

戦況において有効な戦略は異なりますが、最善の戦略を実行する場合、必要とされる将軍の能力は異なるので、自分(将軍)にその作戦を実行する能力があるか見極める必要があるということです。

ある方面に長けたリーダーであっても、ある方面には疎いということもあります。

このような状況では、選択する戦略が、戦況での最善の戦略ではないかもしれません。

孫子では、戦況だけでなく、将軍の能力等も考慮に入れて最善の戦略を選ぶことを推奨しています。

2012年6月11日月曜日

孫子 五火の変

火攻めにおいては、次に示す5つの変化に合わせて、攻撃方法を変えなければならない。

敵陣地内で火の手が上がれば、これに応じて外から攻撃を加えなければならない。

敵陣地内で火の手が上がっても、敵兵が冷静で反応がなければ、攻撃することなく、様子をうかがう必要がある。

火の勢いを見極め、勢いがあれば攻撃し、勢いがないようであれば攻撃を中止した方が良い。

敵陣地の外側から火を放つことが出来るのであれば、敵の反応に関係なく、時を持して火を放った方が良い。

風上で火の手が上がった場合、風下から攻撃してはいけない。

昼の風は長続きするが、夜の風はすぐに止む。

このように、火には様々な変化があるので、それに応じて攻撃する必要がある。

当時に戦争においては火攻めは有効な攻撃法であるので、そのケーススタディについて述べています。

ここで重要なのは、火攻めの場合のありとあらゆる状況を予測して、事前に攻撃方法を決めていることです。

繰り返しますが、孫子においては事前準備が大きな役割を持ちます。

火攻めの場合のすべきこと、すべきでないことが書かれています。

ビジネスにおいても同様で、事前準備が重要です。

前もって、想定される問題や状況を考えておけば、その場で慌てることがないのです。

まずは、間違いのない仮説を立てる訓練が必要かと思います。

2012年6月8日金曜日

孫子 火攻め

ここより、いよいよ火攻篇です。

孫子によると火攻めの目的は5つある。

一つめは人を焼く、二つめは兵糧を焼く、三つめは物資を焼く、四つめは倉庫を焼く、五つめは宿を焼くである。

火攻めを行うには条件がある。

火種を予め準備するのはもちろんである。

火をつけるのには時期がある。

火を起こすのに適した日がある。

時期とは空気が乾燥しているときである。

適した日とは、月が箕(き)、壁(へき)、翼(良よく)、軫(しん)にあるときである。

この時は風が吹く日である。

孫子の時代、火攻めは重要な作戦だったので、火攻めの目的、時期を明確にしています。

火攻めは空気が乾燥し、風が強い時に行えば効果的だということです。

ビジネスにおいて、重要なことは、重要なプロジェクトを開始する際に、その目的と効果的方法をあらかじめ準備しておくということです。

孫子では事前準備は必須であり、先を見越した事前準備を推奨しています。

世の中にはやってみないとわからない部分もありますが、実は、それは、考える能力がないからなのだと思います。

少なくとも自分の能力の範囲内だけでも先を見越した事前準備をしてプロジェクトを立ち上げたいと思います。

2012年6月6日水曜日

孫子 始めは処女の如く、後には脱兎の如し

戦争における重要事項は、敵の意向に従って、敵の注意を一点に向かわせ、千里先にいる敵の将軍を殺すことにある。

これを巧みに事を為すものという。

将に開戦しようとする日に、関所を封鎖し、通行許可証を破り捨て、敵国の使者を通過させることなく、会議を行い、決定する。

敵国に隙があれば、速やかに侵攻し、敵の重要拠点を秘かに落とす。

敵の状況に合わせて作戦を変化させる。

つまり始めは処女のように振る舞い、敵陣の門戸を開かせ、後には脱兎のように攻め入れば、敵は防ぐことが出来ないであろう。

ここでは、戦争においては、相手を油断させ、相手が油断している隙につけいることが重要だと説いています。

ここでも、孫子は正攻法だけでは駄目で、正攻法と奇襲戦法を組み合わせる重要性を説いています。

始めは処女の如くは、相手の言うままにおとなしく聞き入れているが、その裏では、相手の隙を突く準備をします。

そして、いざ好機と見るや脱兎のごとく攻め入るのです。

ビジネスにおいては、最新技術の開発を秘密裏に行い、機が熟すと同時に新製品をリリースし、他社の追従を許さない環境を作ることでしょうか?

いずれにせよ、自社のことだけではなく、他社や市場の状況を常に把握分析することが重要だと学びました。

2012年6月4日月曜日

孫子 死地に陥れて然る後に生く

諸外国の考え方や動向を知らないものは、予め諸外国と交渉することが出来ない。

山林、険阻、沼沢等の地形を知らないものは、軍を進めることが出来ない。

地元の道案内を用いないものは、地の利を生かすことが出来ない。

これらの一つでも欠ければ、覇王の兵とは言えない。

覇王の兵は、大国を攻撃すれば、軍隊を招集する間も与えないであろう。

脅威を敵に加えれば、敵国は外交をすることすら出来ないであろう。

そうすれば、外交を競い合うことなく、天下の権力を手中にし、自国の考え方を述べ、脅威を敵国に与えることが出来る。

そうなれば、城は容易に入手でき、敵国を容易に破ることが出来る。

通常とは異なる褒賞を与えたり、通常とは異なる命令を出したり、まるで一人の兵士を扱うがごとく、軍を扱うことが出来る。

兵士に命令を下す場合、言葉での説明は不要である。

兵士に命令を下す場合、良いことだけを告げ、悪いことは言う必要はない。

兵士は絶体絶命の状況に追い込まれて、生きの伸びることを真剣に考えるのである。

軍は死地に陥れて、勝敗を決するのである。

ここでも、兵士を絶体絶命の状況に追い込んで、死に物狂いで働かせることが必勝法であると書かれています。

しかし、ここに書いてあることをそのまま実行すると、後々大きな痛手を受ける危険性があると思います。

実際に、兵を騙して絶体絶命に追い込むのではなく、兵にをその気にさせる必要があると思います。

この部分の解釈は難しいと思います。

頭では、兵士を絶体絶命の状況に追い込んで、死に物狂いで働かせれば、いい仕事をすることはわかります。

しかし、良いことだけを告げて、悪いことは隠して、兵士を働かせるのは、現代では無理だと思います。

現代においては、社員が死に物狂いで働かせられるような疑似的死地を作り上げる必要がありそうです。

ここでは、集団の心を一つにして、死に物狂いで働く環境づくりが重要であることを理解したいと思います。

2012年6月1日金曜日

孫子 各地戦闘法

敵国に攻め入る場合、敵国の奥深くに侵攻すれば、兵士たちの心は一つになるが、それ程深くない時は心を一つにしにくいものである。

自国を出て、国境を越えて戦うということは、自国との縁が絶えるということである。

四方につながるところは衢地という。

敵国奥深くまで入ったところを重地という。

敵国に浅く入ったところを軽地という。

背後に堅固な岩場、前方が狭い道のようなところを囲地という。

逃げ道のない所を死地という。

散地(自国領内)では、兵士たちの心を一つにしようと努力する。

軽地では、兵士たちにいうことを聞かすように努力する。

争地(占領するれば有利となる地)では、敵の背後に回り込む努力をする。

交地(自軍も敵軍も進軍すべき地)では、守りを固めるように努力する。

衢地では、隣接諸外国とのつながりを強くしようと努力する。

重地では、食料の調達に努力する。

圮地(進行が困難なところ)では、進路を急ぐ努力をする。

囲地では、逃げ場を塞ぐ努力をする。

死地では、兵士たちに決死の覚悟で対しないと生き残れないことをわからせるように努力する。

兵士というものは、敵に包囲されれば、必死で防御し、やむを得ない状況になれば、必死で戦い、状況があまりにも逼迫すれば、命令に従うものである。

ここで書いてあることは、九地篇のはじめと同じ内容のところもありますが、各地での戦闘方法について述べてあります。

要点は、如何に兵士たちの心を掴んで、一つにするかということです。

兵士たちは、絶体絶命の状況におかれれば死ぬ物狂いで、心を一つにして戦うが、それ以外の場合も心を一つにするように仕向ける必要があります。

これは、ビジネスでも同様で、社員の心を一つにし、大きな目標に向かって邁進することが重要です。

仕事をするのは、一人一人の社員たちであり、その心を一つにすることが、大きな力を生み出すのです。

2012年5月30日水曜日

孫子 九地の変

軍隊の将たる者、冷静さをもって対処し、厳正さをもって治める。

兵士たちの耳目を奪い、情報を与える必要はない。

作戦を変えたり、戦略を変えたりしても知らせる必要はない。

場所を変えたり、進路を変えたりしても、考えさせる余地を与えてはならない。

軍隊を率いて、これを指揮する場合、高い所にぼらせて、梯子を外すように仕向けなければならない。

軍隊を率いて、敵国の置く深くに侵攻したら、機会に乗じて、船を焼き、釜を割って、羊の群れを追うように動かせなければならない。

命令により、往ったり来たりして、どこに向かっているのかはわからない。

全軍を集めて、険しい戦地に投入するのは、将軍の仕事である。

九地の変化、進退の利、人情の理を配慮しなければならない。

ここでは、軍隊は絶体絶命の死地に投入されれば死ぬ気で戦い、実力以上のものを発揮することが書かれています。

たしかに、人は窮地に立たされると、思いもよらない力を発揮します。

このため、軍隊を絶体絶命の状態にしなさいと言っています。

しかし、これは、誤って理解すると、大きな失敗をする危険性を孕んでいます。

精神的に絶対説明に追い詰めて、火事場の糞力を引き出せればよいのですが、失敗すると兵士が潰れてしまいます。

この兼ね合いが難しいので、ここで書かれていることは、最後の手段だと思います。

精神的に強い人ばかりではないので、現代社会でこの考えはリスクが高すぎるように思います。

いつの時代もそうですが、予想もできないような大きな成果は、予想もできない大失敗と背中合わせだということを認識しておく必要があると思います。

2012年5月28日月曜日

孫子 呉越同舟

戦上手は、例えれば率然のようなものである。

率然とは、常山の蛇のことである。

常山の蛇は、首を攻撃すれば、尾が反撃し、尾を攻撃するれば、首が反撃し、胴を攻撃すれば、首と尾が反撃してくる。

敢えて尋ねるが、軍隊は率然のようにすることができるか?

曰く、できる。

呉の人と越の人は相憎みあう関係であるが、同じ船に乗り合わせた際に、強風に遭えば、その助け合うこと左右の手の様である。

この例からして、馬を並べて車輪を埋めてもまだ十分ではない。

軍隊の勇猛心を駆り立て、心を一つにするのは政治の仕事である。

剛なるものも柔なるものも、その能力を引き出すのは地の利である。

戦上手は、軍隊を一人の人を扱うように扱うことが出来る。

それは、軍隊の状況を、そうしなければならないように仕向けるからです。

ここでは、集団としての軍隊を一人の人を扱うように統制する秘訣が述べられています。

心を一つにする秘訣は、皆が心を一つにしなければならないような状況を作ることです。

集団の心を一つにする方法として二種類あると思います。

一つは、こうすれば、いいことがあるよという、ポジティブは目標を共有することです。

もう一つは、そうしなければ、命が危ないと思わせるほど危険な状態に追い込むことです。

この両者はどちらが良いということではなく、状況に合わせて使い分ける必要があると思います。

いずれに方法でも、心を一つにし、一致団結した際の力は想像を絶するものであり、とても無理だと思うような難問を解決する力となります。

ビジネスにおいても、働くメンバー全員の心を一つにすることが成功の秘訣と言えると思います。

2012年5月25日金曜日

孫子 絶体絶命

 敵国内を進んでいき、敵国内奥深く進軍すると、兵士の集中力が高まり、敵軍が勝つことはなくなる。

肥沃な土地から食料を掠め取り、軍の食料は満たされる。

疲労を回復するため静養し、気持ちを一つにして力を合わせる。

策略を巡らし、敵が思いをよらない様な作戦を立案する。

このような状況で、逃げ場のない戦場に投入すれば、死を恐れて逃げ出すことがない。

また、どうして死ぬことがあるだろうか?

兵士は人力を尽くすであろう。

兵士は、絶対絶命の状況に陥れば、死を恐れなくなる。

逃げ場所が無くなれば結束が強くなり、敵国深く立ち入れば絆が強くなり、どうしようもなくなれば戦うことになる。

このため、兵士は自らを戒め、上官が指示しなくても作戦を実行し、説明しなくても作戦を理解し、命令しなくても信頼が生まれる。

噂話を禁じ、疑念を払えば、死ぬまで忠誠心から戦う。

兵士たちは、財産がないからと言って、財産が要らないわけではないし、死に直面しているからと言って、命が惜しくないわけではない。

戦争に旅立つ日、兵士は涙で胸襟を濡らし、涙を顎に至ったはずである。

兵士を絶体絶命の戦場に送り込むと期待以上の働きをする。

人間は、絶体絶命の状況に追い込まれると、思いもよらない力を発揮することがあります。

これは、集団であるとさらに顕著に表れます。

結束の弱い軍隊であっても、死に直面すれば皆が結束し、生き延びようと努力します。

ビジネスにおいては、上記のように疑似的に自分を追い込むことにより、実力以上の力を引き出すことが出来ます。

ただし、これは訓練が必要で、いきなり修羅場に立たされると、人間は何もできなくなることもあります。

いわゆる火事場の糞力を引き出すためには、精神的訓練を積んでおく必要があると思います。

2012年5月23日水曜日

孫子 愛する所を奪う

昔の戦上手は、敵軍の前後部隊を分断し、数の多い部隊と数の少ない部隊も分断し、精鋭部隊と一般部隊も分断し、幹部と兵士の関係を乱し、兵士が分散させて集まらせず、軍を一丸とさせない。

有利であれば攻撃し、有利でなければ戦わない。

あえて尋ねる、もし敵が体制を整えて攻めてきたらどうする。

まず、敵の愛する場所(急所)を奪えば、敵は思うように動かせる。

作戦で最も重要なことは、スピードである。

敵の隙に乗じて、思いもよらない道を通り、手薄なところを攻めるべきである。

万全の態勢で攻めてくる敵への対処法として、ここでは機先を制することを勧めています。

作戦で重要なのはスピードで、相手の隙に乗じて、思いもよらない作戦を実行すれば、戦いを有利に進めることが出来るといっています。

特に、相手の急所を見極め、速攻で攻撃することが有効だということです。

ビジネスにおいても、スピードが重要な局面が多々あります。

重要な決断には時間をかけたいところですが、時間をかけたがために敗北することもあります。

正しい判断を短時間で行うことがリーダーの役割だということです。

極めて困難なことですが、常日頃から訓練する必要があると思います。

2012年5月21日月曜日

孫子 九地

いよいよ、ここから九地篇です。

孫子によれば、兵法には、散地、軽地、争地、交地、衢地、重地、圮地、囲地、死地がある。

各国の君主が自らの国内で戦う場合、散地という。

敵国に侵攻し、まだ深く侵攻していないところを軽地という。

自軍が勝ち取れば有利となり、敵国が勝ち取れば敵国が有利となるところを争地という。

自軍は進むべきであり、敵軍も来るべきところを交地という。

周囲の国と隣接し、先に取得すれば各国の協力を得られるところを 衢地 という。

敵におく深くに入り込み、敵城を間近にするようなところを重地という。

山林や険しい場所、沼沢など、進行が困難なところを圮地という。

入口が狭く、撤退する際に迂回を必要とし、少数の敵で、多数の自軍を討つことが出来るところを囲地という。

素早く戦えば生き残れ、素早く戦わなければ敗北するところを死地という。

散地では戦わない方が良い。

軽地には留まってはいけない。

争地では、先に取得されたら、攻撃してはいけない。

交地では、連携を保たなければならない。

衢地では諸国と外交をすべきである。

重地では食料を盗め。

圮地は速やかに通過する。

囲地では奇策を謀る。

死地では勇敢に戦うしかない。

ここでは、各地形での戦い方を示しています。

孫子では事前調査が必須なので、各地形による戦い方を頭に入れておくことが重要なのです。

この基本に忠実でありながら、現場での臨機応変の対応が孫子の極みだと思います。

ビジネスにおいても、ケーススタディは重要で、これから新規参入する場合は、様々な状況を想定し、対応策を練っておくことが重要です。

事前調査とその対応方法を決定し、その場では、基本に忠実でありながら、臨機応変な対応が必要だということです。

2012年5月18日金曜日

孫子 吾彼地形

自軍の兵力を把握して、攻撃に出るべき時期がわかっていても、敵軍の兵力を把握して、攻撃すべき字でないことをわかっていなければ、勝算は半分である。

敵軍の兵力を把握して、攻撃に出るべき時期がわかっていても、自軍の兵力を把握して、攻撃すべき時期でないことをわかっていなければ、勝算は半分である。

敵軍の兵力を把握して、攻撃に出る時期がわかり、自軍の兵力を把握して、攻撃すべき時期がわかっていても、地形を把握せず、攻撃すべき時期でないことをわかっていなければ、勝算は半分である。

故に戦上手は、攻撃を開始して迷うことがなく、挙兵して苦境に立たされることはない。

敵軍の兵力と自軍の兵力を把握すれば、勝たないことはない。

また、天候や地形を把握すれば、勝ちを逃すはずがない。

ここにおいても、現状分析の重要性を説いています。

ビジネスにおいて考えると、自社の実力を把握していても、競合他社の実力がわからなければ、競争に勝てる確率は50%です。

同様に競合他社の実力を良く分析して把握していても、自社の実力を理解していなければ、競争に勝つ確率は同様に50%です。

さらに、競合他社の実力を把握し、自社の実力を把握していても、市場の状況を理解していなければ、競争に勝つ確率はやはり50%です。

ビジネスの世界で、競争を勝ち抜くためには、自社の実力、競合他社の実力、市場の状況を良く把握しなければならないことになります。

もっともなことだと思います。

自社の実力を知らずに無謀な戦略を立てても勝てるわけなないし、他社の実力を知らずに、勝負を挑むのも無謀です。

さらに、孫子の奥の深い所は、自社や競合他社だけでなく、市場の状況もしっかり把握しなさいと言っている点です。

競合他社より、自社の実力が上でも、市場が冷え込んでいたら、大きな勝利は得られないからです。

孫子は、読めば読む程、奥の深い内容だと感じます。

2012年5月16日水曜日

孫子 卒を視ること嬰児のごとし

将軍は、自分の兵士を見るとき、自分の赤ちゃんを見るがごとき目で見るべきである。

そうすればこそ、兵士は将軍について、深い谷底へでも従軍する。

また、兵士を見るとき、自分の愛する子供を見るがごとき目で見るべきである。

そうすればこそ、将軍の命に従い、命を投げ打って戦うのである。

しかし、兵士を厚遇するだけで使いこなせず、愛するだけで命令することが出来ず、規律が乱れても罰することが出来なければ、わがままな子供を育てているようなもので、使えない兵士となってしまう。

なぜ、地形篇でこの内容なのか疑問ですが、ここでは兵士の掌握術について述べられています。

ビジネスにおいては、リーダーが部下の心を掴むための方法が書かれています。

つまり、リーダーは、自分の子供を見る目と同じ観点で部下を指導しなければなりません。

我が子には時に優しく、時に厳しく接すると思います。

優しくなければ、子供は反抗し、厳しくなければ、子供は言うことを聞きません。

どちらかに偏ってはだめで、絶妙なバランスが必要です。

部下も同様で、優しいだけでは、部下からなめられ、厳しいだけでは、心が離れていってしまします。

優れたリーダーは、我が子を育てるように、部下を育てるのです。

人材育成には、優しさと厳しさを併せ持つ必要があります。

2012年5月14日月曜日

孫子 兵の助け

地形は戦争で勝利するための助けとなる。

敵情を観察して勝ちを制し、地形の険しさ、狭さ、遠さ、近さを分析するのは、優れた将軍の仕事である。

このことを知って戦争に臨めば必ず勝利し、このことを知らずに戦争に臨めば必ず敗北する。

故に事前分析で勝つことが明らかであれば、君主が戦うなと言っても戦争を開始しても良い。

一方、事前分析で勝つ見込みがなければ、君主が戦えと言っても、戦わない方が良い。

優れた将軍は、勝ったからと言って名誉を求めず、負けたからと言って責任回避をしてはいけない。

人民の安全を第一とし、君主の利益を優先するから、国の宝と言われるのである。

この当時の戦争において地形は戦争の勝敗を左右する重要事項でした。

このため、将軍の能力として、地形を事前に良く分析して、戦略を練ることは非常に重要なことだったのです。

一方、将軍のもう一つの重要な能力として、人民を思う気持ちと、君主への忠誠心が述べられています。

優れたリーダーは、自分の名誉欲のために働くのではなく、世のため人のために働くことの重要性を述べています。

世のため、人のために働いている人のまわりには、同じような優秀な人が集まってくるのだと思います。

2012年5月11日金曜日

孫子 敗道

軍隊の状態には、走、弛、陥、崩、乱、北がある。

この六つの状態は天災ではなく、将軍の過ちである。

勢力が拮抗しているときに、一の兵力で十の兵力を打つ状態を走という。

兵卒が強く、軍幹部が弱い状態を弛という。

軍幹部が強く、兵卒が弱い状態を陥という。

軍幹部が将軍に対して不満を持って怒り、将軍に服さず、自分の判断で敵軍と勝手に戦い、将軍も軍幹部の能力を知らない状態を崩という。

将軍が弱く、厳しさもなく、軍則も明確でなく、兵の統率もできておらず、軍形も縦横無尽な状態を乱という。

将軍に敵情観察をする能力がなく、少数の兵力で多数の兵力と戦ったり、弱兵で強兵と戦ったり、精鋭部隊がない状態を北という。

この六つの状態は敗北の原因となるものである。

将軍は責任を重く受け止め、熟慮が必要である。

ここで述べている部分は会社組織にそのまま当てはめることが出来ると思います。

走とは、一人の社員に負担が多くなっている状態。

弛とは、組合組織が強く、会社役員が弱い状態。

陥とは、会社役員が強く、組合組織が弱い状態。

崩とは、ワンマン社長が、会社役員の進言を聞き入れず、役員が社長の言うことを聞かなくなった状態。

乱とは、社長の能力が低く、会社としての機能が働かなくなった状態。

北とは、社長の能力が低く、戦略もなく戦っている状態。

いずれも、会社組織としては成り立たない状態です。

上述から、負けないためには、適材適所、組合組織と会社役員の良好な関係、有能なリーダーの存在が必要であるといえます。

末期状態の会社組織では、上記六つの状態に陥っても、そうなっているとの自覚がないといえます。

無痛の状態になる前に、自社の組織について見直す、客観的目を持ちたいと思います。

2012年5月9日水曜日

孫子 地形

ここからいよいよ地形篇です。

地形には、通、挂、支、隘、険、遠がある。

自軍も進軍すべきだし、敵軍も進軍すべき地形が通である。

通という地形では、まず日当たりのよい高台に陣取り、兵糧の運搬道を確保して戦えば、有利に戦争を進められる。

進軍しやすいが退却し難い地形が挂である。

挂という地形では、敵軍の備えが十分でなければ、攻めて勝利することが出来るが、敵軍の備えが十分であれば、攻めても勝利することが出来ず、さらに退却が困難なので、不利となる。

自軍が進軍しても不利、敵軍が進軍しても不利な地形を支という。

支という地形では、敵が誘っても、自軍は進軍してはいけない。

一旦引いて、敵を半ば進軍させて攻撃すれば、有利となる。

隘という地形では、自軍が先に占領していれば、入口を固めて、敵を迎え撃てば良い。

もし、敵軍が先に占領していて、入口を固めていたら、攻撃してはならない。

しかし、入口を固めていなければ、攻撃して良い。

険という地形では、自軍が先に占領したら、高台の日当たりの良い所に陣取り、敵を迎え撃てば良い。

もし敵軍が先に占拠していたら、退却して、絶対攻撃してはいけない。

遠という地形では、勢力が拮抗していたら、進軍すべきではない。

攻撃を仕掛ければ不利となる。

この六つの地形の対処法は、戦争の基本である。

将軍たる者の判断が重要である。

熟慮が必要である。

通:自軍も敵軍も進行すれば有利となる地形。

挂:進軍はし易いが退却し難い地形。

支:自軍、敵軍とも進軍したら不利となる地形。

隘:入口が狭くなった地形。

険:険しい地形。

遠:自国から遠い地形。

ここでは、地形毎に進軍すべきか、退却すべきかの判断基準が示されています。

ビジネスにおいては、単なる地形ではなく、ビジネス環境として読み替えれば良いと思います。

通とは、自社が進出しても、競合他社が進出しても有利となる市場。

挂とは、進出はしやすが、撤退がしにくい市場。

支とは、自社も競合他社も進出し難い市場。

隘とは、先に進出すれば有利となる市場。

険とは、進出の困難な市場。

遠とは、競合他社が得意とする分野の市場。

上記のように考えれば、新規事業の進出の際の判断基準として有効活用できると思います。

このような汎用性が孫子の優れた一面と言えると思います。

2012年5月7日月曜日

孫子 多兵非益

兵は多ければ良いというものではない。

むやみに進軍することなく、一致団結して、敵情を良く観察すれば、勝利できる。

思慮なく、敵を侮るものは、必ず敵に捕らえられてしまうであろう。

兵士たちがまだ軍を信用していないのに、兵士たちを罰すれば、軍に従わなくなるであろう。

軍に従わなければ、兵士を思うように使えないであろう。

逆に兵士たちが軍を信用しているの時に、悪いことをしても罰しなければ、統率がとれず、兵士を使いこなせないであろう。

兵士に軍則を教えるのに、教育をしっかり行い、兵士を律するのに武力を用いる。

こうすれば、兵士は軍律に従い、思うように動かせる。

命令は、普段から周知徹底し、その内容を兵士に教育して初めて兵士は屈服する。

日頃から命令を周知徹底していなければ、兵士は屈服しない。

常日頃から命令を周知徹底しているものは、兵士の信頼を得るのである。

孫子では戦争において勝利の条件として、兵士の数は必須ではないといっています。

兵の数よりも、兵士の心を掌握し一つにすることが、重要であると言っています。

そして、兵士の統率を取るためには、常日頃から軍の規律を教育し、規律を守るようにさせなければなりません。

こうして、信賞必罰の体制を作り上げれば、兵士たちの信頼を得ることが出来、心を一つにすることが出来るのです。

これは、ビジネスやスポーツでもいえることで、一つの目標を達成するのに、ただ数が多ければ良いということは決してありません。

数よりも、ひとりひとりの心を同じ方向に向かわせることが勝利、成功への近道なのです。

戦争や仕事も最終的には人が行うものです。

どんなに優れた戦略や武器(機械)を持っていても、それを遂行する人が言うことを聞かなければ作戦を成功裏に遂行することはできません。

リーダーは、このことを常に頭において、自分を律する必要があります。

部下は上司の姿をみて、上司についていくかどうかを判断するからです。

自分に甘く、他人に厳しい上司についていく部下はいません。

自分い厳しく、他人に優しい上司に部下はついていくのです。

リーダーは常に自分の振る舞いを客観的に見る能力が要求されます。

2012年4月27日金曜日

孫子 賞罰

度々褒賞するのは、苦しんでいるからである。

度々罰するのは、困っているからである。

自分の怒りを部下にぶつけて叱り飛ばし、その後に部下たちからの恨みを恐れるのは、上官がしっかりしていないからである。

敵軍の使者が贈り物をしたり、謝罪するのは、休息が欲しいからである。

敵兵がいきり立って攻めてきながら、実際には対戦せず、また退却しないのは、何らかの策略があってのことなので、警戒して良く観察せよ。

敵軍がやたらと褒賞したり、罰を下すのは、敵軍が手詰まりしている証であるといっています。

褒賞は本当に功績のあった人だけが受けられるようでないと価値がありません。

誰でももらえるものであれば、その賞をもらうために努力する人はいないでしょう。

罰も同様で、本当に悪いことをした時だけ罰せられないと、兵士の士気は下がる一方です。

しかし、上層部は自分たちの戦略が手詰まりとなり、為す術が無くなってくると部下に責任を押し付けたくなります。

このため、部下は上層部を信用せず、軍隊は崩壊していくことになります。

ここでは、リーダーの在り方も述べられていると思います。

苦しい時に打開策を見つけ出すのがリーダーの責任で、部下に責任を押し付けるようなリーダーの下では命を張って頑張る部下はいないということです。 

肝に銘じておきたいと思います。

2012年4月25日水曜日

孫子 敵情観察

敵兵が杖を突いて立っているのは、飢えているからである。

水を汲んで真っ先に飲むのは水が枯渇しているからである。

有利であるのに進軍しないのは、疲労しているからである。

鳥が集まっているのは、陣営が空虚となっているからである。

夜に声を出して呼び合うのは、恐怖心からである。

軍規が乱れるのは、将軍の威厳がないからである。

軍旗が揺らぐのは、統率が乱れているからである。

上官が起こるのは、倦んでいるからである。

馬を殺して食べるのは、兵糧が尽きたからである。

敵軍が、鍋をかけることなく、宿舎に帰らないのは、切羽詰まっているからである。

小さな声で語り合っているのは、兵隊の信望を失っているからである。

ここに書いてあることは、必ずしも当たっているとは限りませんが、各状況における敵兵の状態を例示することで、実践において非常に有効であると思います。

このように、戦場でのことを一つ一つ例示してあると、具体的イメージがわき、実際の戦争の際にとっさに行動が出来るのだと思います。

また、孫子では臨機応変も重要視されていることから、実際の戦場で、上記と異なる状況に陥ったとしても、対応が可能になるよう訓練されています。

ビジネスにおいても、ケーススタディは有効な訓練方法であると思います。

実施に行動に起こす前に、あらゆる状況を想定して、想定問答集のように準備していれば、ほとんどのことには対応できるようになると思います。

2012年4月23日月曜日

孫子 辞卑強進退

戦争中に、敵軍の使いがやってきて、謙って話し、攻めて来ないようにさせているのは、進軍し攻めようとしているからである。

敵軍の使いの言葉が強く、あたかも侵攻しようと見せているのは、退却しようとしているからである。

軽車を前に出し、その側にいるのは陣を張る為である。

突然敵軍が和平を求めてくるのは、謀略があってのことである。

慌ただしく戦車を連ねているのは、決戦を期してのことである。

半進半退するのは、自軍を誘っているのである。

ここでも、敵軍の動きから、敵軍が何を考えているのかを説明しています。

敵軍の使いの言動や戦車や敵兵の動きから、敵軍の戦略を見破る策を与えています。

ここでも根底には人間観察上があります。

敵の心理を予測して、敵の動きがどんな作戦によりなされているかを明確に予想しています。

ビジネスにおいて、学ぶべきは、この人間観察に基づく、相手の心理を読み取ることだと思います。

企業対企業であっても、最終的に判断を下すのは人間なのです。

人として何をすべきかを判断基準にすれば、大きな間違いはしないと思います。

2012年4月20日金曜日

孫子 鳥立つは伏なり

敵が自軍近くまで来ているのに、動きがなく静かなのは、敵が陣取っている地形が険しいからである。

敵がまだ遠くにいるのに、自軍を挑発してくるのは、自軍が攻めてくるのを待っているからである。

敵軍が一見攻め入るのに容易な場所に陣取っているのは、何らかの利があるからである。

樹木が揺れ動くのは敵軍が攻めてきた証である。

草むらに罠が多いのは、自軍の動きを牽制するためである。

鳥が飛び立つのは伏兵がいる証である。

動物たちが驚き逃げ回るのは、敵の覆面部隊が攻めてくる証である。

粉塵が高く細く立ち上がるのは、戦車が攻めてくる証である。

粉塵が低く広く立ち上るのは、歩兵部隊が攻めてくる証である。

煙が方々から上がるのは、敵兵が火を焚いている証である。

煙が少し上がるのは、敵軍が宿営の準備をしている証である。

ここでは、様々な事象から、敵軍がどのような状況になるかを予想しています。

敵の挙動、周囲の動物たちの挙動、さたには粉塵や煙の状態から、現在敵軍はどのような状況になり、どのようなことを考えているかを予想しています。

孫子においては、観察と解析が重要で、様々な要因を観察により掻き集め、得られた情報から十分な解析を加えて戦略を立てています。

ビジネスにおいても、ただ単に思いついたから実行するのではなく、思いついた案について、情報収集を行い、得られた情報から解析して、実行の可否や実行方法を検討すべきです。

孫子の時代は、入手困難な情報を得ることに努力が必要でしたが、現在では情報の入手は比較的容易になりました。

インターネットの普及により膨大な情報を得ることが出来るようになった我々は、情報収集や解析だけでなく、本当に重要な情報であるかどうかを見極める能力も要求されるようになっています。

情報を収集し、見極めて、解析する能力を磨いていきたいと思います。

2012年4月18日水曜日

孫子 吾遠敵近

戦地において、絶澗、天井、天牢、天羅、天陥、天隙があったら、その場から速やかに立ち去り、近づいてはいけない。

自軍は、このような地から遠ざかり、敵軍を近づけるようにさせなさい。

自軍は敵軍をこのような地に追い込むようにさせなさい。

軍の行く手に、険しい場所や溝やくぼみのある場所、葦などの草原、山林、草むらがあれば、必ず入念に探索しなさい。

なぜなら、このような場所には敵の伏兵が潜んでいる可能性が高いからである。

絶澗(ぜっかん):両側が絶壁の谷間

天井(てんせい):深い窪地

天牢(てんろう):袋小路のような場所

天羅(てんら):草木が茂っているような場所

天陥(てんかん):海抜の低い湿地帯

天隙(てんげき):高低差の大きな場所

孫子においては、戦地の地形毎に自軍が有利になる場所、不利になる場所を明確に示しています。

これが大原則になります。

この基本を守りつつ、臨機応変に戦略を立てることを推奨しています。

ビジネスに例えるなら、新製品を発売する前に、あらゆる状況を想定して、対策を打っておくことだと思います。

あらゆる状況を想定しておけば、そのような状況に陥っても、慌てることなく、迅速に対応できます。

さらに、孫子では想定していたことだけでなく、その時、場所に応じて臨機応変に対応することを求めます。

基本に則った上での応用です。

この二つがあるから孫子の兵法は未だに研究されているのだと思います。

リーダーには戦う前の十分な準備とその時々に応じた応用力が求められます。

2012年4月16日月曜日

孫子 高好下悪

戦争において、軍隊を配置する場合、高い場所を選び、低い場所を避け、日当たりの居場所を選び、日当たりの悪い所を避けるべきである。

このような場所を選定すれば、軍の気力は充実し、疫病などが発生する危険性がない。

これを必勝というのである。

丘陵堤防付近で戦う場合は、太陽に向かって、右後ろに丘陵堤防が来るように布陣すべきである。

こうすることにより、自軍にとって有利になり、地の利を生かせることになる。

また、上流で雨が降り、水流の勢いが強ければ、無理に河川を渡ろうとせず、河川の水流が収まるのを待つべきである。

ここでは、敵と対する際の陣のとり方を教えています。

ここで重要なのは、具体的な布陣方法、例えば高い場所を選んで、低い場所を避けるといったことではなく、布陣の考え方であります。

戦争において実際に戦うのは兵士たちです。

戦場で兵士たちの士気が落ちたり、疫病で体調が悪くなれば、どんなに良い作戦を立てても実行できなくなります。

孫子では、戦争に勝利するために、兵士の士気や体調を考慮して布陣することを推奨しています。

さらに、地の利を生かすことを忘れていません。

ただ単に兵士の士気、体調だけではなく、自然をも味方につける考え方をしています。

ビジネスに置き換えて考えると、会社が社運をかけて勝負をする際は、社員の士気や体調にまで気を配る必要があるということです。

会社の命運ばかりを気にして、実際に戦う社員の士気を下げるような発言をしたり、社員の体調を無視したようなスケジュールを組んだりすると、社運をかけた勝負に負けてしまうということです。

会社のリーダーは、社員の気持ちが一致団結するように配慮する必要があるということです。

さらには、社員だけでなく、世の中の流れを読み取り、自分たちが有利となるような戦略をとる必要があります。

社員と地の利を生かした戦略構築がリーダーの仕事だと思います。

2012年4月13日金曜日

孫子 四軍の利

ここからは行軍篇です。

孫子によれば、山間部で戦争をする場合は、山を越えたら谷沿いに行軍し、視界の良い高所に陣を構えるべきで、高所に陣を構えている敵軍に攻撃してはいけない。

河川で戦争をする時に、河川を渡る場合は、速やかに渡るべきで、河川を渡っているときに敵軍が攻めてきた場合は、河川上で敵を迎え撃ってはいけない。

全軍の内半分以上が渡ってしまってから攻撃するのは効果的である。

河川で戦争をする場合は、河川に近づきすぎてはいけない。

また、視界が良い高所に陣取り、川下から川上の敵に攻撃をしてはいけない。

湿地帯で戦争をする場合は、湿地帯をできるだけ速やかに通過し、留まるべきではない。

万が一湿地帯で戦う必要がある場合は、水草の茂みに陣取り、背後に木々のある場所を選ぶべきである。

平地で戦争をする場合は、高所を背にして陣取り、必死の覚悟で戦い、生き残るという気持ちを持たないことである。

ここに示した四軍の利(4つの場所による勝利のための戦争方法)は黄帝が勝利を手にした方法である。

ここに示された四軍の利は、当時のケーススタディを示したもので、当時の戦略として以上に合理的な考え方であります。

ここで学ぶべきは、各状況に応じた合理的な戦法の立て方ではないでしょうか?

ビジネスシーンにおいても、競争の状況は製品の種類や販売場所等、それぞれ状況は異なります。

それぞれの状況において、最も合理的な作戦を立てる必要があります。

例えば、高級な製品を販売するのに、庶民にいくらアピールしても売り上げは伸びないと思います。

あるいは、薄利多売の製品を販売するのに、過剰な宣伝費をかけて販売促進しても、宣伝費に見合う利益を上げられるか疑問です。

このように、ビジネスにおける孫子の応用は、常に状況に応じた合理的思考をすることだと思います。

常に頭の片隅においておきたい教えです。

2012年4月11日水曜日

孫子 五危

将軍の資質として危険な項目が五つある。

必死、つまり、一つのことに集中し過ぎて周りが見えなくなれば、相手に殺されるのがおちである。

必生、つまり何としてでも生き残ろうと悪あがきすることは虜になるのがおちである。

忿速、つまり短気で怒りっぽいと、相手の罠に簡単にはまってしまう。

廉潔、つまり清廉潔白すぎると相手の挑発等に簡単に乗ってしまい、相手の思うつぼである。

愛民、国民を思う気持ちが強すぎると、だんだんそれが煩わしくなってきてしまう。

上述した五つのことが、将軍としてのあってはならない資質である。

このような資質を持つ将軍は戦争の際災いとなってしまう。

軍隊が敗退し、将軍が殺されるのは、この五つの危険(五危)によるものである。

十分考えるべきである。

ここでは、大勢の人をまとめるリーダーとしての資質について述べられています。

ビジネスに置き換えて考えると以下のようになると思います。

リーダーは、周りが見えなくなるくらい必死になると大失敗する。

リーダーは、自分の保身のために悪あがきをすると、皆のさらし者になる。

リーダーは、短気を起こし、判断を誤ると大失敗する。

リーダーは、清廉潔白でありすぎると、細かいことにとらわれ、大失敗する。

清濁併せ呑むくらい、大きな度量が必要である。

リーダーは、部下を溺愛しすぎると、部下の成長を妨げることになってしまう。

ここから、読み取れる理想のリーダー像は、常に冷静沈着で、負け戦は素直に認め、じっくり考え、清濁併せのむくらいの度量を持ち、愛と厳しさを併せ持つ人となると思います。

中々、このように優れた人物はいませんが、このような人物になれるよう、日頃精進している人が理想のリーダーに近づくのだと思います。

自分も、少しでもそのようになれるように頑張りたいと思います。

2012年4月9日月曜日

孫子 吾を恃む

戦争においては、敵が襲ってこないことを期待するのではなく、敵が襲ってくることを躊躇させるように自分たちが備えることが重要である。

また、敵が攻撃してこないことを期待するのではなく、敵に攻撃する隙を与えないように守りを固めることが重要である。

孫子では、戦争の勝敗を相手に起因するのではなく、自分たちに起因すると考えます。

例えば、戦国時代にある国と戦争をし、兵力を消耗したときに、一般的には、こんな時に他の国が攻めてこなければ良いがと考えがちです。

しかし、孫子的思考によれば、兵力が劣っている現状で、他の国から攻め入られないためには、どうすれば良いかを考える必要があります。

前者は希望的観測で、実施に敵が攻めてくれば対処のしようがありません。

しかし、消耗した兵力であっても、敵が攻めてこないような対策を打っていれば、敵国も安易に攻撃はしてこないでしょうし、攻撃してきたとしても、その対策を考えておけば、対処のしようもあるというものです。

私も若い頃は、相手起因のものの考え方をしがちでしたが、最近ではできるだけ自分起因の考え方をするように努力しています。

特に失敗の原因を相手起因にしてしまうと、自分の成長はほとんどありません。

一見相手起因の失敗に見える事象も、自分が気を付けていれば防げた事象はたくさんあるのです。

常に自分起因の考え方をしていると、失敗する確率が減り、結果的にみんなが幸福になるのだと思います。

成功は他人のおかげ、失敗は自分のせいと、常に考えられるように精進していきたいと思います。

2012年4月6日金曜日

孫子 智者の慮

有能な者は常に利益と損益の両面を考慮する。

利益を得る場合でも、その利益に伴う損益も考慮に入れ、行動する。

損をする場合でも、それに伴う利益を考慮に入れることにより、患いから解き放たれる。

このため、敵対国を屈服させるためには、相手に損益を与えるように振る舞い、敵対国を消耗させるために振る舞い、敵対国を抱き込むためには相手の利益となることを示して、抱き込むのである。

孫子の思想で重要な考え方の一つとして、物事を多面的に見るということがあります。

物事は同じ事象を見ても、見方を変えると利益にも損益にもなるのです。

そんな物事の利害を良く見極めて考える必要がるということです。

ビジネスにおける簡単な例で示すと、新製品を売り出す時に、大々的に宣伝すれば新製品の知名度は上がり、売り上げは向上します。

しかし、大々的に宣伝すれば、それに伴って多くの広告費が発生します。

売上が伸びても利益が伸びない可能性があります。

このような場合、売上増と宣伝費の兼ね合いから、適正な広告費が算出できるはずです。

このように利益と損益を多面的に見て判断することが重要なのです。

実際のビジネスにおいては、上述したような単純な場面は少なく、複雑な事象を多面的に見る必要性があります。

常に頭を柔らかくして、多面的に物事を見る目を養っていきたいと思います。

2012年4月4日水曜日

孫子 九変の利

したがって、将軍は臨機応変に対処する能力があって初めて軍を率いることが出来る。

もし、将軍が臨機応変に対処できなければ、戦場の地形を知っていても、地の利を生かすことが出来ないであろう。

さらに、将軍に臨機応変に対処する能力がなければ、先に示した五原則を知っていたとしても兵の能力を使い切ることはできないであろう。

ここでは戦場における臨機応変に対処する能力の重要性が問われています。

例え、五原則


塗(道)には通ってはいけない道がある。

敵には攻撃してはいけない敵がある。

城には攻めてはいけない城がある。

地には争ってはいけない地がある。

君命であっても受けてはならない君命がある。

を知っていても、臨機応変の対処する能力がなければ、有効に兵力を使えないとまで言っています。

しかし、ここで気を付けないといけないのは、基本的原則を反古にしてよいというわけではないということです。

基本を押さえたうえで、臨機応変に対処する能力を身に付けなさいということです。

私の考え方は、基本重視です。

人によっては、基本を疎かにして、応用力で何とかなると思っている人がいますが、基本を習得せずに応用力が備わることはないと思っています。

極稀に天才と呼ばれる人が可能かもしれません。

基本を習得した上で、基本をベースに変化を付けたものが応用だと思います。

基本を無視した応用は、表面的に違って見えるだけで、基本を習得した人間には内部が透けて見えてしまうのです。

孫子においては、基本を習得した上で、さらに臨機応変に、その場その場の状況に応じて対処しなさいと教えています。

応用力は短期間で身につくものではないので、日頃から臨機応変に対処できるように、様々な考え方ができるように訓練していきたいと思います。

2012年4月3日火曜日

FY2013の意味

余談ですが、FY2013とはどういう意味なのか、興味を持たれてる方が多いようです。

FY2013のFYとはFiscal Yearの略で会計年度を意味します。

一般的な暦年(CY : Calendar Year)と区別するために使用されます。

FY2013はエフワイにせんじゅうさん、FY13はエフワイじゅうさんと読みます。

一般的に日本の企業では、会計年度を4月1日から3月31日にしているところが多いです。

このため、日本におけるFY2013とは2012年4月1日から2013年3月31日までを指すことが多いです。

この場合、2013年3月期などど言う場合もあります。

米国政府などは10月1日から9月30日までを会計年度としているので、米国政府におけるFY2013とは2012年10月1日から2013年9月30日までを指すことになります。

日本では2013年度あるいは平成24年度いうと、2013年4月から2014年3月まであるいは平成24年4月1日から平成25年3月31日を指すので、混乱しがちです。

ビジネスにおけるFY2013とは、2013年4月1日から2014年3月31日ではなく、2012年4月1日から2013年3月31日までなので、間違えないように気を付ける必要があります。

実際、会議の場などでFY2013が2012年4月から2013年3月までなのか、2013年4月から2014年3月までなのか、わからなくなり、混乱する人も多いようです。

いつから、このような表記がされるようになったのかわかりませんが、大手企業の決算報告などをみると、大抵FY2013は2012年4月から2013年3月を意味しています。

一度大手企業のサイトを訪問して、確認してみてください。

これまで疑問に思っていた方の参考になれば幸いです。


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FYの定義

2012年4月2日月曜日

FY2013年度初めにあたり

いよいよ2012年4月(FY2013の意味)に入り、株式会社エモダカフも2年目に突入しました。

未だに手探りの状態が続いておりますが、徐々に会社らしくなってきたと感じています。

しかし、設立当時に掲げた基本理念とは程遠く、社会に貢献できている実感はあまりありません。

本年度は、昨年度にも増して頑張り、社会に貢献できる会社を目指していきたいと思います。

本年度もよろしくお願い申し上げます。


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2012年3月30日金曜日

FY2012年度末

早いもので、株式会社エモダカフを立ち上げて1年が経過しました。

このブログでは、会社経営をするうえで参考になった、薩摩(島津日新公)いろは歌、客家の教え、孫子の兵法を紹介してきました。

紹介した記事は約140件に上りました。

これらの内容には共通点も多く、会社経営のみならず、人生の良い指針になるものばかりだと感じています。

しかし、実際に実行するとなると困難なことも多く、会社経営も順風満帆とはいっていません。

このブログで紹介している教えを実行するためには、経営者である自分自身の人格を高めていく必要があるため、なかなかうまくいっていないのだと思います。

まだまだ未熟な私ではありますが、この一年間で多くのことを学ばせて頂きました。

これからも、引き続き孫子の兵法の紹介をはじめ、会社経営や人生に有益な情報を提供していきたいと思います。

少数ではありますが、このブログを訪問して下さった皆様方に深く感謝いたします。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

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2012年3月28日水曜日

孫子 塗軍城地君命

ここからは、九変篇となります。

戦争を始める場合、将軍は君主からの命令を受けて、軍隊を編成する。

戦争においては、以下の点に気を付けなければならない。

行軍が困難な場所で宿営してはいけない。

周りが敵国で囲まれている地では、外交を重要視しなければならない。

また、自国から遠く離れたような絶地に留まっていてはいけない。

さらに敵に四方を囲まれたような場所では謀略を凝らし、脱出を謀らなければならない。

そして、絶体絶命の死地においては、勇敢に戦うしかない。

塗(道)には通ってはいけない道がある。

敵には攻撃してはいけない敵がある。

城には攻めてはいけない城がある。

地には争ってはいけない地がある。

君命であっても受けてはならない君命がある。

戦争において、勝つためには絶対してはいけないことがあります。

ここに上げている事柄は、いずれも自軍を不利に導く行為であり、決して行ってはいけません。

しかし、君命を断るということは容易いことではありません。

君命に逆らえば自らの命を奪われる可能性もあります。

しかし、孫子では国存亡にかかわる戦争において、間違った君命は、たとえ君命であっても受けてはいかないと教えています。

ビジネスの世界においても、上司の間違った判断に意見を言わなければならない状況もあると思います。

この場合の判断基準は、会社を運営していく上で正しいことは何かだと思います。

上司の保身のための命令であればきっぱり断り、会社のためになる行動を起こしたいものです。

2012年3月26日月曜日

孫子 用兵法

戦争においては下記のことに注意しなければならない。

高い丘に布陣した敵に攻撃を仕掛けてはいけない。

丘を背にした敵に攻撃してはいけない。

こちらを騙す目的で逃げる敵を追撃してはいけない。

精鋭部隊を相手に攻撃してはいけない。

囮兵に攻撃してはいけない。

自国に帰国しようとする敵軍を留めておいてはいけない。

敵軍を包囲した場合は必ず逃げ道を作っておかなければならない。

追い詰められた敵兵を攻撃してはいけない。

ここでは、戦争中にしてはいけないことを列挙してあります。

上に掲げた内容は、戦争において自軍に大きな損害を与える可能性があることをしてはいけないという戒めです。

孫子においては、出来るだけ自軍に損害を与えることなく勝利することを目的としているため、無用な戦いをなるべく避けようという思想があります。

特に注目すべきは、追い詰められた敵を攻撃してはいけないというところでしょうか?

追い詰められた敵兵は、必死になって反撃するため、自軍にも大きな損害を与える可能性があります。

ビジネスにおいては、零細企業への戒めとして以下のように読み替えることが可能ではないでしょうか?

大企業とまともに競い合ってはいけない。

大企業がバックについている相手と競争してはいけない。

自分たちを騙すような相手と取引してはいけない。

零細企業といえども、精鋭を集めたような企業と競争していはいけない。

一見おいしそうに見える事業に安易に手を出してはいけない。

撤退している企業に止めを刺してははいけない。

競争で勝った相手には逃げ道を作っておかなければならない。

競争で負けて追い詰められた相手に止めを刺してはならない。

理想的にはビジネスにおいては、常に敵対関係を築かず、お互いウィン-ウィンの関係を築くことだと思います。

ビジネスの世界ではみんながハッピーになることは可能だと思います。

2012年3月23日金曜日

孫子 気心力変

自軍は、敵軍の士気を奪うようにし、敵将軍の心の動揺を誘うようにすべきである。

一般的に朝は士気が鋭く、昼には堕落し始め、夜には低下しているものである。

よって、戦上手は士気の高い朝を避けて、士気の落ちている昼や夜に攻撃する。

これが気を制御するということである。

統制のとれた自軍で、敵軍が乱れるのを待ち、静かに敵軍が攻めてくるのを待つ。

これが心を制御するということである。

自国から近い場所で、遠い敵国からくる敵軍を待ち、自軍は静養して士気を高め、遠征で疲労した敵軍を待ち、自軍は食料を十分に摂って、敵軍が飢えるのを待つ。

これが力を制御するということである。

統制のとれた状態で攻めてくる敵軍を迎え撃つことなく、しっかりと守りを固めた敵陣を攻めることをしない。

これが変を制御するということである。

ここでは、孫子の大きな特徴である、鋭い人間観察に基づく人の心理を利用した戦略が披露されています。

集団は士気が高まり、集団の気持ちが一つになると大きな力を発揮します。

しかし、どんなに兵の数が多くても、士気が低く、統制がとれていなければ、容易に打ち破ることが出来ます。

また、以前のべたように遠征は戦争において非常に不利になります。

このため、自軍はできるだけ、自国に近い所で、敵にとっては遠い所で戦争をした方が有利になります。

また、きっちりと統制のとれている状態の時に、敵を攻めることは一切しません。

敵が乱れるきっかけを作り、じっと待つのです。

このように、敵軍の気(士気)を制御し、敵将の心を制御し、敵軍の力を制御し、敵軍の統制を変えることで、勝利を手に入れるというのです。

戦争は人が行うものです。

同様にビジネスも人が行うものです。

人の心理や特性を良く理解した上で、その心理や特性に基づいたビジネスが大きな勝利を導き出すのだと思います。

孫子の人間観察の鋭さに驚くばかりです。

2012年3月21日水曜日

孫子 専一

古来より軍の統率のためにに「ただ声で指示を出しても聞こえない。だから金鼓を使用するのである。ただ手を使って指示を出しても見えない。だから旌旗使用するのである。」とある。

金鼓や旌旗は兵士の耳目を一つに集めるためのものである。

兵士の耳目や心が専一であれば、気の早い勇者が先走ることもないし、臆病な兵士が逃げることもない。

これが集団を動かす秘訣である。

ゆえに夜に松明などの目印を増やし、昼間には旌旗を多くして兵士の耳目や心を一つにすることが重要である。

大きな集団を率いる場合は、小さな集団を引きる場合と大きく異なる部分があります。

いわゆる集団心理というものです。

個人や小集団では起きないようなことが、大きな集団では起こることがあります。

このような大きな集団を引きるときには、集団の心を一つにすることが重要となります。

このため、戦争においては、ただ単に声で指示を出すのではなく、太鼓や鐘などより大きな音のする道具を用いて、兵士に指示を遍く知らしめることが重要となります。

ビジネスにおいての応用として、私が考えたのは、トップの考えを社員に伝える手段でした。

例えば、現在は電子メールなどのツールが充実しているので、社長の考えをメールで一斉発信することが出来ます。

あるいは、社内報で社長の考えを載せて周知徹底する方法もあります。

しかし、本当に重要なことは社長の考えを直に社員に伝える必要があると思います。

重要なことを伝える際は、社長自らが各支所を周り、社員の前で自分の考えを発表する必要があると思います。

一見無駄に思えるかもしれませんが、社長の思いが社員の心に届く深さが全く異なり、社員の士気が全く異なってくると思います。

最近では便利なツールが増え、楽に伝達することが出来ますが、それだけでは人の心は動かせないのだと思います。

会社が大きくなったら、また読み直したい内容です。

2012年3月19日月曜日

孫子 風林火山

行動の速さは風のように、静寂は林のように、攻め入るときは火のように、留まるさまは山のように、隠れるときは陰のように、動くときは雷のようである。

郷を奪い取るには兵力を分け、戦略地を広めるためには、利益を分け合い、利権をかけて動く。

迂直の計を先に用いたものが勝利する。

これが軍争である。

ここは、少し解釈が間違っているかもしれませんが、重要なのは、敵に先んじて、情報を得て、行動を起こすということだと思います。

戦国武将武田信玄が、「風林火山」を旗印にしていたことは有名ですが、孫子の兵法を熟知していた武田軍の強さは言うまでもありません。

ビジネスにおいても、情報収集を早く行い、分析し、分析結果に基づき行動を起こすことが重要です。

さらには、行動を起こした後でも、状況に合わせて、戦略を刻々と変化させていくことも重要です。

ただし、ここでさらに重要なのは、一本の筋は通す必要があるということです。

基本戦略まで変えてしますと、兵士たちは自分たちの大義名分を見失うことになります。

大義名分のない戦いは、決して勝利することはありません。

自分たちが向かうべき道を共有した上で、それを達成するために戦略は変化させていくのだということです。

肝に銘じたいと思います。

2012年3月16日金曜日

孫子 詐を以て立つ

諸外国の動向を知らないものは、外交などできるはずがない。

敵地の山林、険阻、沼沢などの地形を知らずして、軍を進めることなどできない。

道案内を雇わなければ、地の利を得ることなどできない。

つまり、戦争とは敵を欺いて行動し、自分たちが有利な状況で動き、状況に合わせて変化させることである。

孫子の兵法では、事前調査と分析により綿密な計画を立て、相手を騙すことで勝利を得ることが基本となっています。

さらに孫子では、絶対に負けないことを前提としています。

負けない準備をし、絶対勝てる状況を作り出すことが孫子の神髄だと思います。

敵国となりうる諸外国の動向や、攻め入る予定の国の地形などを十分把握したうえで戦争行動を起こさなければならないと考えています。

さらに、多くの情報を得たうえで、自国に有利となる状況を作り出し、相手を欺いて勝利を手にします。

孫子においては、生死をかけた戦いなので、敵を欺くことに主眼を置いていますが、ビジネスに置き換えたとき、欺くことを、騙すことととらえては、間違った行動を起こす可能性があります。

ビジネスにおける「詐を以て立つ」とは、世間一般の人が思いもよらないような素晴らしい製品、サービスを世の中に提供することだと思います。

決して、顧客や取引先、競争相手を騙すことではないと思います。

世の中にない、新しい、世の中の人がびっくりするような製品、サービスの開発がビジネスにおける「詐を以て立つ」だと思います。

世の中の人がびっくりするような製品を一つくらいは世に送り出せるよう頑張りたいと思います。

2012年3月14日水曜日

孫子 遠征は困難

軍争は成功すれば、自軍を有利に導くが、危険を伴うものである。

全軍を挙げて進軍しようとすれば、進軍が遅く敵に後れをとり、進軍の速さを優先すれば、重装備の兵や武器が後方に残され、戦場で使用できない。

したがって、とりあえずの装備で、昼夜を問わず、移動距離を通常の倍にして、百里先まで遠征すれば、先遣隊、本隊、殿隊の三人の大将共々捕虜とされるであろう。

強兵は先行し、弱兵は遅れをとり、戦場では戦力が十分の一になってしまう。

五十里の遠征であれば、兵力が半分となり、先遣隊の隊長は倒されるであろう。

三十里の遠征であれば、戦略は三分の二となる。

このように、重装備の兵や兵器がなければ、戦争には勝てないし、兵糧やその他戦略物質がなければ戦争には勝てないのである。

ここでは、自軍を有利にするための戦略の危険性も述べられています。

軍争により敵を油断させ、自軍を有利にできればよいが、その後の急進軍により、軍が分断され、戦場において不利となる危険性があるといっています。

まさに優れた戦略と愚かな戦略は紙一重というわけです。

以下に優れた戦略であっても、その時の状況に合わせて実行しないと有利が不利になるということです。

このリスクをも理解して、本当に軍争を実行するかどうかを決定するように説いています。

孫子の優れた点は、このように物事を一面的ではなく、多面的にとらえているところだと思います。

ある一面では有利でも、見方を変えれば不利となることがあります。

だから、常に客観的に状況分析して、その時々で最良の戦略をとる必要がるのだと思います。

孫子は本当に良い勉強になります。

2012年3月12日月曜日

孫子 迂直の計

いよいよ軍争篇です。

通常戦争とは、大将が君主の命を受けて軍を編成し、兵隊を集めて陣を構えるが、軍争より難しいことはない。

軍争の難しい所は、曲線を直線とし、不利を有利にすることである。

つまり、自分が迂回して遠回りすることによって、敵に有利であると感じさせ、自分が後から出発しておいて、敵よりも早く着くことである。

これが、迂直の計を知る者の戦略である。

ここでは、勝利を手にするための具体的方法が述べられているが、基本は相手を騙すことであります。

戦争では、相手のちょっとした隙に付け込んで勝利を抑えんなければ、勝敗がつかず、長期戦となってしまいます。

孫子では、勝利を得るために、様々な策を用います。

ここでは、遠回りすることにより、相手を油断させ、相手の進軍が遅くなることを誘い、実は敵よりも早く進軍することによって、自分を有利にするというものです。

将棋などで、実力が拮抗している場合、中盤戦はお互い手詰まりで停滞することがあります。

この時、孫子の兵法によれば、相手が有利になると思わせる一手を指し、相手が乗ってきたら、逆に自分が有利な一手を指すことになります。

しかし、実際には相手もそう易々と戦略には乗ってこないので、本当に相手が有利であると思わせることが重要です。

ビジネスにおいては、一見何の変哲もない商品が、使用してみると非常に便利だったときにその製品はブレイクするのではないでしょうか?

そのような、一般の人が目をつけない製品にいち早く目をつけ、先手を打つことが必勝法だと思います。

2012年3月9日金曜日

孫子 実を避けて虚を撃つ

理想の戦略は水のようなものである。

水は高い所を避けて、低い所に向かう。

理想的戦略は、敵の士気や守りが充実しているところではなく、士気が低く守りが手薄なところを攻めることが理想である。

水は地形によって流れが決まり、戦略は敵の状況によって決まる。

このため、水に形がないように、戦略においても絶対の戦略はない。

つまり、水が器に合わせて形を変えるように、敵に合わせて戦略を立てるものが勝者となり、戦上手と呼ばれるのである。

木、火、土、金、水の五行のいずれが強いということがないように、また四季は常に変化するように、穂の長さに長短があるように、月が満ちかけるように、変化が常であるのと同じである。

ここでは、戦略の立て方として、常に勝ちを得る戦略はなく、戦略は水が器に合わせて形を変えるように、戦略も敵に合わせて変化していくことを説いています。

ビジネスにおいても、ただ成功者の真似をしても同じように成功するわけではなく、状況に合わせて変化させなければ成功を収めることはできないのと同じだと思います。

戦略はその時々の情勢に合わせて微調整が必要なのだと思います。

そして、ここで述べている重要な点として、実を避けて、虚を撃つがあります。

敵の強い所を避けて、敵の弱い所を攻撃することです。

これはビジネスにおいて、かなり重要なポイントで、敵の得意分野で勝負していては勝利は覚束ないが、自分の得意分野、あるいは相手の不得意分野で勝負すれば、必ず勝機はあるのだと思います。

この部分を良く肝に銘じて、戦略を練っていきたいと思います。

2012年3月7日水曜日

孫子 形の極は無形

分析して優劣を判断し、作戦で敵の動静を見極めて、相手の長所短所を探り、さらに相手の余裕のあるところと不足ているところを知る。

よって、兵を組織する際の究極は無形である。

無形であれば、相手は何も窺い知ることはできない。

賢者でも予測できない。

今回の戦法によって勝ったことを多くの人がわかっていても、どのような戦法で勝ったかを、多くの人が理解できていない。

すなわち、自分たちが勝ったことはわかっていても、どうして勝ったかを理解できていないのである。

だから、その戦いに勝った方法をむやみにまた用いてはならない。

相手の出方次第で戦法は変える必要があるのだ。

これは、戦争は相手有ってのことなので、絶対の戦法はないということを教えています。

一度ある戦法で勝ったとしても、他の戦争で同じ先方が通用するとは限らないのです。

戦法において究極の戦法は無形だといっています。

ある意味戦法がないのが究極の戦法だといえます。

相手の出方や状況に応じて戦法を変える必要があるからです。

戦争では、いつ、どこで、何が起こるかわかりません。

そのように突発的なことにも臨機応変に対応できなければ戦争には勝てないということです。

孫子では基本に忠実であることを前提に、基本だけでは駄目であることを繰り返し述べています。

この点が孫子が現代に至るまで重宝される理由だと思います。

ビジネスの世界においても、状況は常に変動し、絶対に売れる製品などはありません。

世の中で成功している企業は、常に世の中の変化に追従し、守るべき伝統は守りながら、常に挑戦し続けている企業だと思います。

基本に忠実に、しかし、臨機応変にが孫子の神髄でしょうか?

2012年3月5日月曜日

孫子 戦いの地、日を知る

どこで、いつ戦うかがわかれば、たとえ千里離れていても会戦すべきである。

どこで、いつ戦うかがわからなければ、左に展開した軍は、右に展開した軍を救うことはできない。

同様に、右に展開した軍は左に展開した軍を救うことはできないし、前方の軍は後方の軍を救うことはできないし、後方の軍は前方の軍を救うことはできない。

ましてや、数里や数十里離れている自軍を救うことなどできるわけがない。

私が思うに、越の国の兵が多いといって、それが勝敗を左右するわけではない。

すなわち、勝利は自分で作り出すものである。

敵が多くても、敵が戦えないようにすればよいのである。

ここでも、孫子は情報収集の重要性を説いています。

いつ、どこで戦うかがわかれば、どのようにして戦えばよいかが必然的にわかるというのです。

事前に自軍と、敵軍の状況分析を行えば、いつ、どこで会戦すべきかが明らかになるのです。

逆に、いつ、どこで戦えばよいかわからない状況であれば、すぐ近くの自軍すら救うことが出来ないとまで言っています。

つまり、状況把握によって、戦争は有利にも、不利にもなるといっています。

孫子の戦略の根底には、情報収集の重要性が、常に付きまといます。

勝つべくして、勝つには、事前の調査で情報を入手し、常に戦争の主導権を取る必要があります。

戦争の主導権を得て、相手を自分の思うように動かして勝利を得るのです。

孫子は、リーダーにかなり高い能力を要求しているとも考えられます。

しかし、国の将来を左右するリーダーには、当然の能力を求めているとも考えられます。

リーダーには重い責任があることを認識させられます。

2012年3月2日金曜日

孫子 兵力の多寡

敵に敵の軍形をこちらにわかるようにさせ、こちらの軍形を敵にわからないようにすれば、敵は兵力を分散させて守らせ、こちらは一点を集中して攻撃することができる。

自軍は一点に集中して攻撃し、敵が10に分散して守れば、自軍の兵力10で1の兵力の敵軍を攻撃するようなものである。

つまり自軍は多勢で敵軍は無勢である。

相対的に多勢で無勢を攻めるのであるから、少ない兵力で敵を倒すことができる。

敵は、どこを攻撃されるかわからなければ、守るべきところが多くなる。

守るべきところが多くなれば、1ヶ所あたりの兵力は少なくなる。

つまり、前方を守れば後方が手薄になり、後方を守れば前方が手薄になり、左方を守れば右方が手薄になり、右方を守れば左方が手薄になるのである。

全てを守れば、全てが手薄になってしまう。

このように、兵力が少ないのは、どこから攻めてくるかわからない敵に備えて、分散して守るからである。

自軍の兵力が多いのは、敵軍に分散して守らせるから、相対的に兵力が多くなるのである。

ここの内容は大変奥の深い意味が込められていると思います。

自分は、相手がどこから攻めてくるか、わかる状態にし、相手には、自分がどこから攻めてくるかわからない状態にすれば、全体の兵力の差は意味をなさないことを言っています。

部分的には自分が有利な体制を整え、一つ一つ撃破していけば、勝利できるのです。

しかし、切羽詰まると往々にして、敵の動きがわからなくなり、負のスパイラルへと陥りやすいものです。

我々零細企業の経営者は、ここに述べているように、自らの得意分野一点に絞り込んで攻撃することが成功の秘訣だと思います。

その一点についてだけは、大手企業よりも先を読む能力を高めれば良いのです。

そして、全精力を傾けれ、一点を突破できれば、その先に成功が待っていると思います。

まずは、自分の得意技を磨くことが重要だと感じました。

2012年2月29日水曜日

孫子 虚を衝く

進軍して相手が防御できないのは、相手の虚を衝くからである。

退却するとき相手が追撃できないのは、退却を速やかに行うからである。

自軍が戦う好機であれば、敵が塁を高く積んだり、溝を深く掘ったとしても、戦わざるを得ないのは、相手が戦わざるを得ない場所を攻撃するからである。

自軍が戦いたくないときは、場所を区切って守り、手薄なところを攻めさせないのは、敵の攻撃目標を他に逸らすからである。

戦争においては、相手が籠城戦に持ち込むと長期戦に陥り、孫子の提唱する短期決戦が出来なくなります。

しかし、相手が応戦しなければならない状況を作り上げれば、籠城戦にならなくて済みます。

よくサッカーで失点を防ぐ戦法で、相手が自陣からほぼ出ることなく、守りを固めることがあります。

このような場合、攻撃陣はボールをいったん下げて、相手が前へ出てくるように仕向けます。

そして、相手がある程度前へできた所で、相手の一番弱い所から攻めることにより、得点することがあります。

逆に、どうしても守らないといけない場合は、自分の真の弱点を隠し、本当はしっかり守っている場所をあたかも弱点のように見せかけ、真の弱点を攻撃させないことが重要です。

ビジネスにおいて虚を衝くとは、市場が思ってもいなかった製品を投入し、驚かせることではないでしょうか?

虚を衝くことは簡単ではありませんが、常日頃から仕事のことを考え続けることにより、新たなアイデアが浮かんでくるのだと思います。

虚を衝くようなアイデアが浮かぶように努力します。

2012年2月27日月曜日

孫子 攻守の要

守りの薄い場所を攻め、敵が思いもよらないところを攻める。

千里の距離を行軍しても兵が疲弊しないのは、敵のいない道を行軍するからである。

攻撃して必ず勝利するのは、敵が守っていない場所を攻めるからである。

守りが堅固なのは、敵が攻めてこないように守っているからである。

攻めることに長けたものは、敵にはどこを守ったらよいかわからせない。

守ることに長けたものは、敵にどこを攻めたらよいかわからせない。

このような状態にしてしまえば、兵力も音も使うことなく、敵を翻弄することができるようになる。

そうすれば、容易に敵を制することができるのである。

戦争において、どこを攻め、どこを守るかは重要な判断です。

相手と比較して十分な兵力があれば、全てを守り、全てを攻撃すればよいのですが、実際の戦争では、ここまでの兵力差は稀で、比較的拮抗した戦力で戦うことになります。

そうすると、重要な場所を守り、相手の急所を攻めることになります。

しかし、その重要な場所や急所は相手に分からないようにするものです。

相手が攻める場所や守る場所がわからない状態にして、自軍は急所を守り、相手の急所を攻めれば、容易に勝利することが出来ます。

良く隙間産業という言葉を聞きますが、隙間産業の中には隙間産業と呼ぶには大きな市場があったりします。

このような市場を見つけるのは中小企業で、大手企業が見つけられなかった市場を丹念に探して攻めた結果だと思います。

競争相手の少ない大きな市場を見つけ出し、そこを攻めるのが零細企業の正攻法ではないでしょうか?

良く勉強して競争相手の少ない市場を見つけ出したいと思います。

2012年2月24日金曜日

孫子 主導権

孫子によれば、戦場に先に到着して準備して待てば有利になるし、戦場に遅れて到着して敵に相対すれば不利になります。

戦上手は、人をうまく使い、他人に使われることがありません。

敵に自分の思い通りの行動を起こさせるには、敵が行動を起こすことにより自分たちが有利になると思いこませればいいのです。

敵に自軍が不利となるような行動を思いとどまらせるのは、その行動により敵が不利になると思いこませればいいのです。

敵に余裕があるようであれば、作戦によって敵を疲弊させるのです。

敵の食料が十分であれば、作戦によって食を減少させるのです。

敵が安定しているようであれば、動きを与えて動揺させるのです。

このように自分たちが有利となるように戦争を進めるためには戦争の主導権を握る必要があります。

主導権を握ってしまえば、敵を自分の思うままに動かし、易々と勝利を手にすることが出来るのです。

戦争において主導権は書くも重要ですが、ビジネスの世界においても主導権は事情に重要です。

市場を独占、寡占すれば、製品の価格や出荷量、出荷時期もある程度自分の思うままに制御できます。

自分たちの開発した製品が世界標準になれば、自分たちの思うままの開発を続けることが出来ます。

これを実践しているのが、例えばインテルやマイクロソフトではないでしょうか?

インテルなどは、コンピュータに使用するCPU(MPU)の開発について、自らマイルストーンを作成し、どの時期にどの程度の能力を持ったCPUを開発すると宣言しています。

コンピュータメーカーやソフト開発メーカーはこのマイルストーンに合わせて自社の開発スケジュールを作っています。

まさにビジネスで主導権を握り成功した好例だと思います。

マイクロソフトも同様に、自らOSの開発スケジュールを作成し、ソフト開発メーカーはそのスケジュールに従ってソフトを開発していっています。

ただし、度が過ぎると独善となり、他社の反発に遭い、没落していくことになると思います。

主導権を握りつつも、ユーザーが求める機能を達成していくという、お客様第一主義が必要条件だと思います。

いつかは、そのような仕事ができれば良いなと思います。

2012年2月22日水曜日

孫子 集団

戦に長けた人は、個人の能力ではなく、集団としての勢いを重要視します。

個を捨て、集団の勢いに任せます。

集団の勢いを大事にする人は、丸太や岩を坂で転がすように扱います。

大きな丸太や岩は安定していれば静かに佇んでいますが、不安定になれば動きだし、四角ければ止まり、丸ければ動きます。

故に、戦に長けた人は丸い岩を奥深い谷へ転がすように勢いを活用します。

戦争においては、兵士個人個人の能力よりも集団としての勢いが大事であることを説いています。

これは会社としての集団でも同じことだと思います。

個人個人の能力が高くても、社員が異なる目標を掲げて、各々が違う方向を向いて頑張っても、結果として大きな力にはなりません。

しかし、個人の能力が高くなくても、皆が同じ方向を向いて、力を合わせると、とてつもなく大きな力を得ることが出来ます。

リーダーというのは、集団の力を引き出すために、個人個人が同じ方向を向くように努力するのが仕事だと思います。

同じ方向を向かせる方法は色々あるでしょうが、まずは皆が共有できる一つの大きな目標を示すことだと思います。

そして、その目標に向かって同じ方向を向いてもらうためには、リーダーの献身的な働きが重要です。

自分のためではなく、集団のために一緒になって働く姿勢です。

口ばかりでは、人はついてこないでしょうし、自分のためだけに一生懸命働いているリーダーにも人はついてこないでしょう。

リーダーは、集団のために滅私奉公する必要があるのだと思います。

集団としての勢いを肝に銘じて頑張りたいと思います。

2012年2月20日月曜日

孫子 治乱 勇怯 強弱

戦争において、乱戦となっても、自分の軍隊の統制を乱してはいけません。

混沌とした戦いにおいても敗れるわけにはいきません。

乱は治に生じ、怯は勇に生じ、弱は強に生じます。

治乱は組織力により決まり、勇怯は勢いによって決まり、強弱は形勢で決まります。

用兵に優れた将軍が命令すれば、敵はこれに従い、敵に何かを与えれば、敵は必ずこれを受け取ります。

敵に利があるように見せかけて、精鋭部隊で一気に叩き潰すのです。

戦争のように敵味方入り乱れての混戦では、統率が乱れやすくなりますし、勇猛な兵隊がおびえることもあります。

また、屈強な兵隊が脆弱な兵隊へと変貌することもあります。

このような状況を避けるためには、日頃から統率を取る訓練が必要ですし、勢いを読む能力も必要となります。

さらには、常に戦況をみて、不利な状況にならないように先手を打つ必要もあります。

優れたリーダーは、相手の心理を読み取り、自分の意のままに敵を操ることが出来ます。

このような優秀なリーダーの下では、相手に罠を仕掛け、簡単に相手を負かすことが出来るというのです。

ある程度の人数の組織を動かすには、リーダーの能力が大きく問われます。

人の集まりである組織は、統率がとれていなければ、烏合の衆と化します。

さらに、組織は勢いに敏感で、勢いに乗れば物事は好転しますが、勢いがなくなると、一気に変貌します。

組織は、負けが見えると一気に弱腰になり、一気に弱体化します。

リーダーは、上述のような状況にならないために先手先手で手を打つ必要があります。

常に全体と先を見越す能力が必須だと思います。

肝に銘じて、日々研鑚したいと思います。

2012年2月17日金曜日

孫子 勢

激しい水の速い流れが石を動かすのは勢いがあるからです。

鷲や鷹が獲物を一撃のもと捕えるのは、節(瞬発力)があるからです。

そのため、戦上手は勢いに乗じて、一瞬にして相手を打ち破るのです。

勢いとは弓を引き絞るようなもので、節(瞬発力)とは、矢を放った瞬間のようなものです。

孫子においては、戦争で重要なのが勢いと瞬発力だと説いています。

勢いとはダムで堰き止めておいた水を川に一気に流し込むようなものです。

この勢いに乗じて、瞬発力で一気に情勢を決めてしまうのが良いということです。

好機はそう何度も来るものではなく、得た好機は絶対にものにしなくてはなりません。

これは、まさにビジネスの世界でも同じで、好機は何度も来るものではなく、訪れた好機を絶対ものにした人が成功するのだと思います。

そして、好機は一瞬にして過ぎ去って、去った好機は絶対に掴むことはできません。

だから、瞬発力が必要で、訪れた好機を一瞬で手に入れる必要があるのです。

そして、好機は、準備をしていないと掴むことが出来ないのだと思います。

日頃から、いつ来るかわからない好機をつかむ準備をして、訪れた好機を一気に掴むことが成功の秘訣なのだと思います。

経営者は常に、訪れる好機をどのようにして掴むかを考え、準備しておく必要があると思います。

2012年2月15日水曜日

孫子 奇正の変

音の基本は5つしかないが、5つの音が混ざり合うと、その変化を聞き分けることはできません。

色の基本は5つしかないが、5つの色が混ざり合うと、その変化を見分けることはできません。

味の基本は5つしかないが、5つの味が混ざり合うと、その味の変化はわかりません。

戦争の形態は奇正の二つしかないが、奇正の変化を窮めることはできません。

奇正の変化は循環の端が無い様なものです。

誰が、これを窮めることが出来るでしょうか?

音、色、味には基本となるものがあります。

当時はそれぞれ、5つの基本からなると考えられていたようです。

この基本的な要素は5つしかないのに、それらの組み合わせは無限にあり、どの要素がどれくらう混ざり合っているかを見極めることは困難です。

これと同じように、戦争の形態も、奇襲戦法と正攻法の二つしかありませんが、この二つを組み合わせることにより、予想をつけることは困難になります。

戦争においては、奇正の変化を絶え間なく続けることで相手にこちらの戦略を予想させることが出来なくすることが可能となります。

戦争においては、この様に相手にこちらの手の内を隠して、相手の隙に付け入って、勝利をものにするものだと、孫子は説いています。

ビジネスにおいても同様で、正攻法だけでも、奇襲戦法だけでも成功しないといえます。

基本は正攻法ですが、マーケットにうまく入り込むためには、人々がアッと驚くような奇襲戦法が必要なのだと思います。

常に頭を働かせ、市場が驚くようなアイデアを生み出せるようになりたいです。

2012年2月13日月曜日

孫子 奇正

戦争においては、正攻法で相対し、奇襲戦法で勝つものであります。

故に奇襲戦法に秀でるものは、天地のように終わることなく奇襲戦法を仕掛けてきます。

また大河のように奇襲戦法が尽きることがありません。

さらに毎日日が昇り、日が落ちた後は月が昇り、月が落ちた後はまた日が昇るように、始まっては終わり、終わっては始まるように奇襲戦法が生み出されていきます。

そして、木が枯れても、翌年にはまた花が咲く四季のように奇襲戦法が繰り返されるのです。

この内容を読んでいて思い起こしたのが将棋でした。

将棋は元々疑似戦争ですから当たり前といえば当たり前ですが、プロ棋士の将棋はまず正攻法で守りを固め、相手の出方を伺います。

そして、あれだけ数多く対局があっても、未だに新たな奇襲戦法が生み出されています。

トッププロ同士の対局では、相手が思いもつかないような奇襲戦法で攻撃しないと撃破できないのだと思います。

まさに、孫子の兵法を適用したものが勝利する世界と感じました。

一方で、今回の内容を誤解すると大失敗するだろうとも感じました。

孫子では正攻法で守り、奇襲戦法で勝つと書かれていますが、ともすると奇襲戦法だけが注目され、正攻法で守ることを忘れがちになります。

孫子では、正攻法で対峙することが基本であり、最終的に勝利するために相手の弱点に付け込む奇襲が必要なのです。

このことを肝に銘じて、正攻法を習得した上で、奇襲戦法を思いつけるだけの柔軟な考え方を習得したいと思います。

2012年2月10日金曜日

孫子 分数、形名、奇正、虚実

ここからは、(兵)勢篇についてです。

孫子においては、大部隊を小部隊を掌握するように統率するためには、軍の編成(分数)が重要であるとされています。

大部隊の兵を戦わせるのに、小部隊を戦わせているかのようにさせているのは、軍の指令系統(形名)です。

大部隊の兵士が敵の攻撃を受けても絶対に負けないようにさせているのは、奇襲戦法と正攻法の両方を熟知している(奇正に長けている)からです。

攻撃をする際、石で卵を割るがごとく簡単に打ち破るのは、充実した軍隊で、相手の弱い所を的確に攻撃する(虚実)からです。

戦争においては、多くの兵士を指揮して戦うわけですが、相手に勝つためには大きな兵力、すなわち多くの兵士が必要になります。

しかし、兵士の数が多くなれば多くなるほど、その統率が困難になっていきます。

この大部隊を統率するためには、軍の編成が重要となります。

ビジネスにおいては、会社組織になります。

会社組織の在り方については、多くの人が研究し、様々な組織形態が試されていますが、その時代時代で最適な組織とは変わっていっているようです。

しかし、組織編成の基本は適材適所であり、人間的に優れた人をリーダーとし、優れた功績を残した人には、相応の報酬を与えることだと思います。

この組織編成を間違えると組織としてうまく機能しなくなるばかりでなく、下手すると会社存亡の危機を迎えることになります。

多くの場合、経営者は高い理想を持って、その理想実現のために努力しています。

経営者の考え方を社員に伝える努力もするのですが、組織が大きくなると、伝言ゲームのようにその内容が少しずつ変化していき、末端の社員には間違って伝えられることがあります。

ここで、形名の重要さがわかります。

指令系統が必要な部署に正しく伝わる指令系統が必要になるのです。

途中に経営者の考え方を間違って理解している中間管理職がいると末端社員には経営者の正しい考え方が伝わらないのです。

指令系統を正しく保つには組織の編成が大きく影響するのです。

そして、指令が伝わった後に重要なのが、実際に戦争を行う兵士が、様々な戦法を熟知している必要があります。

これは、現場で行われる様々な戦法に対して、上層の指示を待っていたのでは遅いのです。

現場で判断すべきことは現場で判断しないといけないのですが、現場が戦略を熟知していなければ間違った判断をしてしまう可能性が高いのです。

そして、最後に勝利を収めるためには、相手の弱い所を集中的に攻撃することです。

これは、戦争で勝つためには、相手の弱点を見極め、一気に攻め勝つことの重要性を説いています。

孫子では、なるべく自軍の兵力を消耗しない戦い方を推奨しています。

戦いの中で、相手の弱点をいち早く見極め、集中攻撃するのです。

ビジネスにおいては、自分たちの得意とする分野で、市場開拓できるきっかけをいち早く見極め、その分野で勝負することが重要なのだと思います。

組織編成するほどの規模になったら、この項を再度勉強しようと思います。

2012年2月8日水曜日

孫子 勝利の条件

兵法における勝敗は、国土の大きさ、資源の豊富さ、人口の多さ、兵力の強さで決まります。

大きな国土は、豊富な資源を生み、豊富な資源は、多くの人口を生み出し、多くの人口は、兵力を強くし、強い兵力が勝利をもたらすのです。

勝利を手にする兵は、500対1の兵力差があるがごとく、敗北する兵は1対500の兵力差があるようなものです。

勝利を手にする兵を戦わせれば、なみなみと貯めておいた水を深い谷に流し込むように一気に攻め入って、勝利を手にするでしょう。

孫子における、勝利とは上述のごとく、絶対的に勝利する情勢を作り上げてから、戦争を始めるので、当たり前のように勝つことなのです。

繰り返しますが、孫子では、戦争は国の存亡にかかわる重大事であり、負けることは許されないものとして位置付けられています。

このため、一度戦争を開始すれば、絶対に刀たなければなりません。

しかし、絶対に勝つためには事前の準備が非常に大事になります。

孫子では、絶対に勝つための条件を事前に調査し、その体制を整えることに重きを置きます。

さらに、万が一に備えて、絶対に負けない準備をしたうえで、戦争を開始します。

ビジネスにおいても、絶対に負けないためには、事前の準備が重要になります。

次善の準備には情報がかかせません。

孫子においても、彼を知り己を知れば百戦して殆ふからずというように、自分と相手の戦力を十分に分析する必要性を説いています。

最近ではインターネットの普及により、様々な情報を手軽に入手できるようになりました。

しかし、インターネット上の情報は全てが正しいわけではなく、情報を入手する側が良く吟味する必要があります。

インターネット等から情報を得るのであれば、その真贋を見極める目が必要になります。

正しい情報を多く入手して、的確な判断をすることによって、ビジネスで成功することになります。

では、正しい情報はどのようにして得られるのでしょうか?

私の場合は、以下のように考えています。

1.情報源は確かか?
2.他の情報源との矛盾点はないか?
3.これまでの自分の経験から照らし合わせて合理的か?

このように、得られた情報を鵜呑みにするのではなく、一度自分で吟味する習慣が重要だと考えています。

必勝の体制を築き上げていけるように頑張っていきたいと思います。

2012年2月6日月曜日

孫子 まず勝つ

戦争において勝つことは間違いありません。

行く先々で必ず勝ちます。

なぜなら、既に負けることが決まっている相手と戦っているからです。

戦上手は、まず自分が絶対に負けない体勢を確立し、相手の隙には必ず付け入ります。

つまり勝つものは、自分が勝つことを事前に確認してから戦争を行います。

逆に負けるものは、まず戦争を始めてから勝ち方を考えます。

故に、優れた国主や将軍はまず自分の身を律して、国を統治するための法律を整備し、国民を統制します。

こうして必ず勝つ戦を行うのです。

以前にも書きましたが、孫子は戦国時代の群雄割拠の時代の戦略なので、他国から滅ぼされないように、絶対に負けない戦争の仕方を徹底しています。

一度勝っても、戦力が低下し、その他の国に滅ぼされたら意味がありません。

また、一度負け、他国に占領されれば、自分らの理想とする政治が出来なくなります。

このため、孫子では絶対に負けず、さらに戦力の低下を最小限の抑える戦い方を探っています。

事前のシミュレーションをしっかり行い、絶対に勝てる体制が整わなければ戦争を開始しないとしています。

ビジネスにおいても、この考え方は重要だと思います。

会社は絶対につぶしてはいけません。

会社を発展させるために勝負をするのであって、会社を潰すような賭けを行ってはいけないと思います。

事前に十分調査を行ってから行動するという、孫子の兵法は私にはぴったりだと感じています。

さらに孫子を勉強して、会社を発展させていきたいと思います。

2012年2月3日金曜日

孫子 勝ち方

孫子では、誰の目から見ても明らかな勝利というのは最善の勝ち方ではないとされます。

また、周囲の人たちが勝利を褒め立てるような勝ち方も最善の勝ち方ではないとされます。

細い毛を一本持ち上げたからといって、力持ちとは言われません。

太陽や月が見えるからといって、目が良いとは言われません。

雷が鳴る音が聞こえるからといって、耳が良いとは言われません。

これと同じように、真の戦上手は、当然のごとく勝つのです。

このため、真の戦上手は、戦に勝っても智名もなく、勇功もないのです。

つまり孫子において、最善の勝ち方とは、周囲の人たちが、それは勝って当たり前と思うような勝ち方です。

このため、その戦争で勝利を収めた将軍や将校は褒め称えられることがありません。

難しいことを、難しいと感じさせずに物事を解決することが最善ということになります。

確かにさりげなく勝利することは最善でしょうが、実際には非常に困難なことです。

ここでは、戦争においてはあらゆる戦略を試して勝利するのではなく、あらかじめ準備した戦略で当然のごとく勝てるように、事前にしっかり準備する必要性を説いているのだと思います。

また、この話を読んでいて思ったのが人の評価です。

さりげなく勝った将軍や将校たちは、智名もなく勇功もないと書いてあります。

この場合、勝利した将軍や兵士が正当に評価されない危険性があり、将軍や兵士のモチベーションが下がってしまう可能性があるということです。

人の評価は難しく、何を持って成果とし、何を持って優秀であるかという指標を明確にする必要があります。

経営者は、真に会社にとって必要な人材というものを高い視点と長いスパンで見極める必要があります。

上述のようにさりげなく勝利しているが、国益として優れた功績であれば、相当の褒賞を与える必要があります。

人は一生懸命頑張っている人を評価する傾向がありますが、頑張っているだけではなく、成果を上げている人も評価する必要があります。

このバランス感覚が重要なのだと思います。

人を見る目も養っていければと思います。

2012年2月1日水曜日

孫子 攻守の切替

戦争において勝機を見いだせない場合は、守りを固めることが重要です。

逆に勝機を見出したら、躊躇なく攻め入る必要があります。

つまり、守りを固めるときは劣勢にあるときであり、攻め入るときは優勢に立っているときであります。

戦略に長けた人は、守るときは自分の戦力を隠し、相手に自軍の劣勢を悟られないように守りを固めます。

また、攻めるときは相手に付け入る隙を与えることなく、一気に攻め入ります。

このように自軍の戦力および敵軍の状況を的確につかんで判断し、攻守の切り替えを行うことで、自軍の戦力の低下を最小限に抑えて勝利をものすることが出来るのです。

孫子では、攻め時、守り時をわきまえて、その時勢に応じて攻守の切り替えの必要性を説いています。

この話を聞いたとき”Shrink to Grow”という言葉を思い出しました。

人は大きくジャンプしようとするとき、深くかがみこむ必要があります。

ビジネスの世界でも、成長するために一度収縮しないといけない時期が出てくるのだと思います。

人生やビジネスには必ず良い時と悪い時の波があると思います。

良い時は攻めの姿勢で成長し、悪い時はじっと耐え凌いで好機を待つのです。

これは人生やビジネスの基本だと思います。

しかし、本当に成功している人たちは、良い時に攻めているだけでなく、また悪い時に耐え凌いでいるだけではないと思います。

良い時はがんがん攻めながら、先のことを考え、次の布石を打っていたり、耐え凌ぎながら、好機をつかむためのきっかけづくりをしていたりします。

一見調子の良い時は、その反動で悪くなることを予測し準備する必要があるでしょうし、悪い時に耐え凌いでいるときに準備をしていなかったら、チャンスを逃す可能性があるからです。

攻め時、守り時の判断を間違えないようにするとともに、先を見据えた行動がとれるように頑張りたいと思います。

2012年1月27日金曜日

孫子 まずは守りを固めるべし

過去の戦に長けるものは、まず守りを固め、負けない状態を作り、相手の出方を待って勝機を見出したものです。

自軍のできることは負けない体勢を作るだけで、勝利できるかは敵軍次第なのです。

このため、有能な将軍は必ず負けない戦は出来ても、必ず勝つ戦はできないのです。

つまり、勝つことを予測できでも、必ずしも勝つとは限らないのです。

ここで説いているのは、戦争に絶対はないということだと思います。

自分がまけない準備は、自分たちだけでできても、必ずしも勝つことはできません。

これは、戦争は相手があることだからです。

いくら、自軍が優れた戦略を立て、その作戦を実行しても、相手がそれ以上の戦略で、作戦を練っていれば勝つことはできないのです。

戦争においては、自軍が絶対に負けない体勢を作っておいて、相手のミスに付け込むことが出来るか、相手がまずい作戦を立てたことに付け込んで勝利をものにすることが出来るのです。

孫子においては、まず負けないことに重きを置いています。

勝てなくても、負けなければ、次につながるからだと思います。

ビジネスにおいても、まずは盤石の経営基盤を築いた上でしか、挑戦をするべきではないと思います。

盤石の基盤を築き、将来への展望をきちんと見据えたうえで、大きな挑戦をすることが成功の秘訣だと思います。

今は、大きな成功のためにじっと我慢する時期だと考えています。

今は大きな挑戦ではなく、目の前の課題をコツコツ解決していく時期だと思います。

コツコツ小さなことを積み上げていると、いつしか大きな成果となることもあります。

地味ですが、コツコツ頑張りたいと思います。

2012年1月25日水曜日

孫子 彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず

「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」

孫子の中で最も有名な一節だと思います。

孫子の兵法書の中で中核をなす一節といっても過言ではありません。

孫子においては勝利を予測をするために五つの条件があるといっています。

1.戦うべき時と戦わざるべきとを知っているものが勝つ。

2.兵力の多寡による戦い方を知っているものが勝つ。

3.国主と国民、将軍と一兵卒のそれぞれが勝ちたいと心を一つにできるものが勝つ。

4.明確な戦略を持って、考えなしに攻め込んでくる相手を待つものが勝つ。

5.将軍が優秀で、国主が口を出さない方が勝つ。

孫子は、自国の国力や兵力だけで戦争の行方を判断するのではなく、敵国の国力、兵力や考え方までも考慮して、戦争の勝負を予測することを説いています。

これは、ビジネスの世界でも大変重要なことで、自社で大変優れた製品を開発した場合、その製品を主力にした販売計画を立ててしまいがちです。

しかし、競合他社がそれより優れた製品を開発していたら、競合他社の製品が売れて、自社の製品は売れ残ることになり。ます

自社で良い製品を開発できたという主観的な一面性だけで判断するから失敗するのです。

自社で良い製品を開発できても、競合他社の状況まで思いを馳せて、判断する必要があるのです。

あるいは、ある面良いことも、見方を変えると短所になる場合があります。

市場投入した後に、その悪い面に気付いても手遅れなのです。

孫子は、常に先の先を予測したうえで計画を練ることを推奨しています。

物事は動く前に熟慮してから動いた方が、後々のダメージを小さくするとともに、将来の大きな成果をさらに大きくする可能性を秘めています。

考え過ぎも考え物ですが、準備不足はもっと駄目だと思います。

先を考えられる経営者になりたいと思います。

2012年1月23日月曜日

孫子 信頼

国をまとめるのは国主の仕事ですが、国を守る軍をまとめるのは将軍の仕事です。

また、将軍は国主の補佐役であり、最終決定権は国主にあります。

しかし、軍のことを一番理解しているのは将軍であり、軍のことを良く知りもしないで軍のことに国主が口をはさむとロクなことがありません。

国主と将軍の関係が親密であれば軍政はうまくいきますが、国主と将軍の間に隙間があれば軍政はうまくいきません。

国主が口をはさむ悪い例として3つあります。

一つ目は、本来進軍するときではないのに、国主が進軍を命じたり、退却するときではないのに退却を命じるときです。

二つ目は、軍の内情を良く理解していないのに、軍政に干渉することです。

三つ目は、軍の指揮系統を無視して指示を出すことです。

この世なことを行っていれば、必ず他国に付け入られ、国を危うくすることになります。

軍政については、将軍に任せ、余計な口出しはしない方が良いのです。

ビジネスの世界においても、世界的に大成功した企業では、カリスマ的な社長と優秀な参謀役がタッグを組んでいることが多いようです。

何でもできるスーパーマンよりも、役割分担した方がうまくいく場合が多いようです。

ソニーやホンダがその好例ではないでしょうか?

ビジネスにおいては、大方針を決定する社長と、その方針を事務的に遂行する参謀役が必要です。

この場合、社長は細かい指示を出さない方が良いようです。

細かいことは参謀役に任せ、失敗したときに責任を取り、成功したときに部下を讃えるのが優秀な経営者なのだと思います。

将来、会社が大きくなったら、このような経営者を目指したいと思います。

2012年1月20日金曜日

孫子 勝算なくして戦わず

孫子においては、自国の軍力と敵国の軍力を比較して、自国が有利な場合と、不利な場合での考え方を端的に述べています。

自軍が敵軍の10倍の兵力があれば、包囲する。

自軍が敵軍の5倍の兵力があれば、攻撃する。

自軍が敵軍の2倍の兵力があれば、分断する。

自軍が敵軍と同等の兵力なら、戦う。

自軍が敵軍より兵力が劣るなら、退却する。

自軍が敵軍より、話にならないくらい兵力が弱ければ、敵軍を避ける。

兵力の小さい軍が、強大な兵力を誇る軍と戦えば、相手の餌食になるばかりである。

ここに書かれていることはビジネスにおいてもいえることだと思います。

例えば、零細企業が、巨大企業と価格競争をすれば、勝てるわけがありません。

上の考え方を単純にとらえれば、零細企業が市場参入するには、自社と同等以下の企業しかいない市場を狙うことが良いということなります。

ニッチな市場を嗅ぎ分けて、中規模の市場で大成功している零細企業はたくさんあると思います。

もう一つの考え方は、兵力とは数ばかりではないということです。

大企業には豊富な資金と優秀な人材がたくさんいます。

しかし、零細企業でも、頭を使えば、大企業以上の発明はできると思います。

このような最新の発明は、大企業と伍して戦える武器となります。

ただし、最新兵器は使い方を間違えると大けがする可能性もあります。

零細企業の経営者は大企業とは異なる観点で新たな製品を発明し、それを武器に市場参入するのが理想ではないでしょうか?

2012年1月18日水曜日

孫子 謀攻の法

孫子の基本姿勢は戦わずして勝つことです。

敵軍を降伏させるのに戦うことなく、城を奪うのに城攻めをするのではなく、敵国に勝つのに長期戦をすることなく、敵国の国力を保ったまま勝利することが最善なのです。

このようにして勝てば、自国の兵力は失うことなく、大きな利益を得ることが出来るのです。

これが謀攻の法なのです。

孫子においては一貫して将来の国力まで見越した戦略が提案されています。

目の前の戦いに勝利しても、その先で負けては意味がないからです。

戦国時代は、周りが敵だらけであり、ある国に戦争で勝っても、すぐその後に他の国が攻め込んでくる可能性が高いのです。

このため、孫子ではできるだけ自国の兵力を温存したまま戦争に勝つ方法を考えています。

ビジネスにおいても、巨額の資金を投資して、市場規模を大きくしながら、自社のシェアを広げ、大きな利益を得る方法もあります。

しかし、私のような零細企業ではそのような大きな投資はできません。

ここで、頭を使う必要があります。

大きな資金がなくても、成功を手に入れることはできるはずです。

これまでにない発想で、少ない資金で、分相応の利益を上げ続けることで、将来的に大きな成功へとつながっていくと考えています。

頭を使うことにお金はかかりません。

時間や場所も選びません。

本当にやる気があれば、いつでもどこでも考えることはできます。

零細企業の経営者は一生懸命考えることが真の仕事だと思います。

自社の資産を温存して売り上げを伸ばし、利益を上げるためです。

顧客や市場は何を欲しているのか?

それを実現することが企業の役割だと思います。

もっともっと、一生懸命考える必要があると思っています。

2012年1月16日月曜日

孫子 上兵は謀を伐つ

孫子においては、戦わずして勝つことが最善とされます。

このため、最高の戦い方は、謀を伐つことです。

謀を伐つとは、敵の謀略を事前に察知し、封じ込めることです。

次に良い戦い方は、敵の同盟国同士の関係を断ち切り、敵国を孤立させる方法です。

次に良い戦い方は、実際に戦火を交えて戦う方法です。

最も悪いのが城攻めです。

城攻めは圧倒的に守る方に有利で、攻め落とすのには多くの時間を費やします。

さらに、無謀に攻めていった場合、多くの兵量を失い、大きなダメージを受けることになります。

城攻めとは、他に方法がない場合の、最後の手段なのです。

ここでビジネスに置き換えて考えてみると、如何に会社の体力を消耗せずに自社の製品を売り込むかがポイントになると思います。

多くの宣伝費をつぎ込み、大々的に製品を売るこむことも一つの戦略ではありますが、できるだけコストをかけずに、売り込む方法があるのであれば、その方法を採用した方が良いということになります。

新製品の売り込みには多くの宣伝費をつぎ込むことが多いと思いますが、本当にその策が最善か検証する必要があると思います。

孫子的思考では、目の前の勝利よりも、長期的展望に立ち、将来的にも勝ち続けるための戦略が最善の手になると思います。

常に先を見据えた経営が孫子的経営でしょうか?

2012年1月13日金曜日

孫子 百戦百勝は最善にあらず

孫子においては百戦して百勝するのは最善ではなく、次善であるとされています。

孫子における最善は、戦わずして勝つことであるとされています。

孫子には、敵国を打ち負かして勝つことは次善で、最善は敵国を破壊することなく勝つことだとされます。

同様に、敵国の大隊、中隊、小隊も撃破するのではなく、なるべく相手を傷つけることなく勝つことが求められます。

孫子では単に戦争に勝つことを目的とせず、国を統治することを目的としています。

つまり、戦争も自国を統治するための手段の一つなのです。

敵国に大きなダメージを与えて勝つより、敵国の国力を維持して勝った方が最善であるのは、敵国に勝った後は、その敵国は自国になるからです。

つまり、戦争に勝った後、撃破した敵国の再生をするのは自分たちなのです。

このことを考えると、戦わずして勝つということが最善であることは明白です。

しかし、通常戦争においては、敵国に大きなダメージを与えて、敵国の戦意を失わせて勝つことを実行します。

これは、戦争に勝つことを目的とし、その後事は何も考えていないといえます。

もっとも、戦争のような極限状態においては、先のことを考える余裕がなく、目の前の戦いに勝つことしか考えられないのかもしれません。

孫子における優れた国主、将軍は、目の前の勝利だけではなく、先の先の自国のことを考えて行動するのだと思います。

ビジネスにおいては当てはめると、ある商品やサービスの価格競争がこれに当たるのでないでしょうか?

ある商品やサービスの市場が成熟してくると価格競争が始まります。

自社の営業努力でコストを削減し、他社に負けない低価格を実現しようとします。

しかし、この価格競争は会社の体力を大きく消耗します。

優秀な経営者は、この価格競争に大きな力は注ぎません。

優秀な経営者は、価格競争に入る前に、次の商品、サービスを開発しています。

自社の体力が無くなる前に、新たな新商品、新サービスを開発することで、他社と戦うことなく競争に勝つことを考えるのです。

常に市場が欲するものを先手先手で開発することが、孫子における戦わずして勝つの戦略と言えると思います。

2012年1月11日水曜日

孫子 国家安危の主

戦争において勝利するには兵士の敵愾心を奮い立たせる必要があります。

また、戦争において兵士にやる気を出させるには、手柄に見合った報償を与える必要もあります。

戦場において、車十乗以上を手に入れたもの(手柄を立てたもの)には、報償を与え、その車の旗印を自軍のものに交換して、自軍の兵力として持ち売るべきだと、孫子は言っています。

こうすれば、戦争において消耗した兵力を補えるだけではなく、兵士の士気も上がるからです。

また、捉えた敵軍の兵士も自軍で優遇し、自軍の兵士として雇うことも重要です。

このようにしていると、敵軍の兵士も自軍の方が良いと考え始め、兵力は増す一方だからです。

このように、戦争の要諦を良く理解している将軍は、国家、兵士、国民の生死、運命を握る人であり、国家安危の主と言われるのです。

ビジネスにおいて置き換えてみると、M&Aで買収したときが似たような状況なのではないかと思います。

企業買収をすると、買収された企業の社員の士気は激減しますが、このような社員を優遇し取り立てることにより、社員の士気は上がるのだと思います。

企業買収で失敗する大きな原因は社風の違いによる、意志の疎通不足だと思います。

企業買収のうまみは、自社で持っていない買収企業の良い所を補完的に補うことだと思います。

企業買収ではどちらが勝者という観念ではなく、お互いの弱点を補い、自分たちの長所を伸ばしていく社風を築き上げていくことが重要だと思います。

まずは、敵を多く作るのではなく、味方、仲間を多く作ることに邁進した方が良いと思います。

2012年1月6日金曜日

孫子 現地調達

知将(智謀に優れた将軍)は、自軍の兵糧を2度3度自国から取り寄せることはしません。

知将は自軍の兵糧は現地で調達するように努力します。

相手国に攻め入る場合、多くの兵を連れて行くわけですが、その兵糧は莫大な量になります。

この莫大な兵糧を運ぶための兵士まで必要になります。

莫大な兵糧は兵の疲弊を早めるだけでなく、自国の経済状態まで悪化させることになります。

自国で兵糧を調達すると国内の食料が減り、インフレを起こす危険性があります。

さらには、税率増の可能性も高まります。

このように戦争において兵糧を自国から運搬することは多くの弊害を引き起こします。

そこで、知将は自軍の兵糧を敵地で現地調達する努力をするのです。

敵国で調達した兵糧は、自国から運んだ兵糧の何倍もの価値を生み出します。

ビジネスの世界で考えると、海外進出の場合に適用できると思います。

現在の様な円高が続くと、海外へ生産拠点を移す企業も多くなると思います。

このとき、日本からあまり多くのものを持っていかないことが現地で成功する秘訣ではないでしょうか?

つまり、日本企業は、海外へ進出する際、日本式を多く持ち込もうとします。

しかし、現地には現地の方式があり、現地の風習に合わせて進める必要があります。

この点が日本の企業が海外進出に失敗する主な原因だと考えられます。

何事も現地調達を心掛けることが成功の秘訣なのだと思います。

2012年1月4日水曜日

謹賀新年

謹んで初春のお慶びを申し上げます。

昨年は3月11日の東日本大震災で未曾有の経験をしました。

被災された方々の中には、新年を迎えても、昨年の思いを断ち切れない方々も多くいらっしゃると思います。

我々被災しなかった者たちは、新たな年を迎え、日本復興のために尽力しなければならないと感じております。

今年一年は我が社にとっても重要な年になると認識しております。

今年一年を精一杯頑張って、来年の成長へと繋げてまいりたいと存じます。

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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